FX専業トレーダーというと、どんなイメージでしょうか?
憧れますか? それとも、悪いイメージをお持ちで敬遠しますか?
私は、15年前は憧れていました。
どうしても会社が辞めたくて、かなり早い段階で専業トレーダーになりました。資産は今より全然少なかったので、今考えると危なかったです・・・。
専業トレーダーになってからは、とにかく自由時間が増えました。人間関係で悩むことも無くなりました。トレード時間が大幅に増えますから、それに比例して利益も多くなるのではないかと思うかもしれません。確かに、全ての短期トレンドでトレードできるので、見逃すことがなく結果的に利益は増えます。しかし、ロット数しだいであることや、負けも増えるのでトレード時間と利益は比例しません。
専業トレーダーになってインパクトがあったのは、「様子見の時間が大幅に増えた」ことです。兼業のときは、ボラティリティが高い時期で、しかもニューヨーク時間だけスキャルピングしていたので、着席したら常にトレードできていました。つまり、専業トレーダーになるまで、「あまりレンジの時間を知らなかった」のです。
もちろん時期により、1日中ボラティリティが高いこともあります。2022年3月からは毎日のように高ボラティリティでした。それでも、実際にポジションを持っている時間は意外と少なく、1日を通すと様子見がかなり多い、ということです。
かりに、1週間ボラティリティがない相場だと、いつもと同じようにトレードするのは不可能でしょう。数ヶ月続くこともあれば、通貨ペアによっては蚊帳の外に置かれて1年とか動意付かない時期もあります。
つまり、「仕事(トレード)にならない時間も大幅に増える」、これを理解しておく必要があります。専業トレーダーを目指している方は、この点に注意ください。私は専業トレーダーになって初めてこの事実に気づき、FX専業のイメージと違う印象を受けました。理想と現実の違いを思い知っただけなのですが。
仕事にならない様子見やトレード以外の時間に、どんな行動をするかによって、この先トレードがうまくいくかどうか決まるかもしれません。間違っても、時間が増えたからといって遊んではいけません。専業トレーダーになることがゴールではなく、むしろスタート地点です。トレーダーに転職したようなものですから、まい進するしかないでしょう。様子見の時間も、家で情報収集、チャート分析や読書をし、マーケットに精通しましょう。