孤独は専業トレーダーの宿命
今や投資をすることは当たり前の時代です。副業も徐々に認められるようになり、個人がネットやSNSを使って稼ぐ時代になりました。情報収集にネットは欠かせません。しかし、株やFXのデイトレードだけで生計を立てる専業トレーダー(デイトレーダー?)は、まだまだ理解されているとは言えません。
たしかに、個人投資家は昔とは比べ物にならないほど増えています。個人投資家と言うと聞こえはいいかもしれませんが、短期売買で日銭を稼ぐデイトレーダーというと、やはりフリーターや博打をしているような、手に職のない人、というイメージが付きまといます。
先日、正月に親戚と集まりました。
話題は自然と仕事の話になります。これまでは無難な話をしていましたが、今年は違いました。株やFXだけでなく、不動産も買っていると話すと、あからさまに距離を取られる印象を受けました。みな同じような感じなので、投資を拡大していることが不快に感じるのでしょうか。自慢しているように聞こえたのかもしれません。
その裏には、デイトレーダーという職業の足元を見ていたのだと思いました。つまり、「専業トレーダーなんて成功するわけないだろう」と見下していたのです。ところが、私がここ数年で資産を拡大し、それに格差を感じたのだと思います。これまでは、今は良くてもデイトレードを続けている限りいつ破産するかわからない、などと言っていました。しかし、ここ数年で、不動産を買って金銭の不安がなくなった、という変化が納得できないのでしょう。
むしろ、心のどこかで、「失敗しろ」と思われていたのかもしれません。私以外の親戚は、銀行や公務員、教授、上場企業勤めなど立派な職業ばかりで、世間的には高収入組です。デイトレーダーは私だけです。専業トレーダーになったときは、「正気か?」と思われたかもしれません。当時は30代前半の集まりでしたが、今や40代後半から50代です。
中年になると、会社員としての収入やキャリアの限界が見えてくる年代です。「失敗するはずの私」が資産を着々と増やし、ここにきて不動産で急拡大するという目に見える格差が生まれたことで、妬みや嫉妬に近い感情を抱かれたのではないかと感じました。
こうしたことから、専業トレーダーは孤独だと実感します。大学の友達でも、まともに働いている人とは話が合わなくなり、すでに付き合いを止めています。最初は、脱サラして凄いな、なんて言われましたが、40代になり、生き方の違いでちょっとした喧嘩になるんですよね。それが嫌で飲みに行くのをやめました。
専業トレーダーは、経営者でもありませんし、職人でも雇われ人でもありません。「無職なのに小金持ち」である専業トレーダーは、まだまだ世間体はよくありません。若くて専業トレーダーになった時期は、周りからは、勢いとその勇気も前向きに理解されるかもしれません。しかし、中年になるにつれて、応援されなくなるのが現実です。人間関係も年齢により変化していくのでしょう。
成功しても妬まれる、失敗しても「ほら見ろ」と指をさされる。これがデイトレーダーのイ世間体なのです。「いつまでそんなことしているんだ、真面目に働け」と思われるのがオチです。
というわけで、来年から親戚の集まりには行かないか、挨拶してすぐに帰るかします。これから、ますます孤独になりそうです。自分ではまだまだ成功しているとは思えませんが、資産を増やすほど孤独になるのが専業トレーダーの宿命であるなら、喜んで受け入れたいと思います。



