メンタル・思考

FXで成功するために必要な6つの行動心理学

投資心理とは、投資をするときに起こる「心理の働き」のことです。

FXのような、勝つか負けるか分からない不確実性の世界は、常に不安とプレッシャーにさらされます。このような状況だと、投資心理が不利な方向へ働くことが多く、知らないうちに失敗するようになります。

これからFXで勝ちたいなら、投資心理とは何かを理解しておくべきです。心理状態に応じた6つの行動パターンがあるので、参考にしてください。

1.行動心理学6

行動心理学は、人が「なぜそのような行動をするのか」、心理状態を知るための学問です。これから紹介する6つの行動心理学を知ることが、投資心理を理解することになります。

FXをやる目的は、「儲けるため」ですよね。しかも、できるだけ早く稼ぎたいのではないでしょうか。そうすると、欲が出て投資心理が顕著になり、結果として合理的な判断ができなくなります。人は、普段の行動の9割が無意識である、と言われています。言い換えると、「無意識のうちに負ける行動を取っている」ということです。

つまり、FXで勝つためには、行動心理学を知ることが極めて重要なのです。

認知バイアスは、勝つためではなく、負けないために知っておくべき「思考のクセ」「思い込み」でした。投資心理も同じです。心理を知ることで勝てるわけではありませんが、知っておくだけで「負けない行動」を取ることができます。

それでは、6つの行動心理学を見ていきましょう。

1.1. ハンドワゴン効果

多くの人から支持されていると、関心や支持をさらに受けやすくなる現象のことを、ハンドワゴン効果と言います。

ハンドワゴンとは、「時代のトレンドに乗る」という意味で、人気があるものに乗りたいという群集心理のひとつです。周りの意見を判断材料にしてしまい、みんなが支持しているから自分もそう思ってしまうことはありますよね。

・みんなが並んでいるから並ぶ
・みんなが買っているから買う

という心理です。

たとえば、ドル円はこれから上がる、というコメントばかり見ると、本当に上がる気がしてきます。みんなが上がると考えているのだから、自分だけ下がる予測をすると不安になりますね。

トレードは、他人の意見に惑わされやすいので、ネットやSNSで情報収集をしている方は、注意が必要です。トレードの判断は、自分自身で行なうようにしましょう。

1.2. サンクコスト効果

サンクコストとは、過去に支払っていて戻ってこない費用のことです。

投資した費用を無駄にしたくないため、損すると分かっていても止められない心理状態を、サンクコスト効果と言います(コンコルド効果とも言います)。支払ったコストを気にしてしまい、正常な判断ができないことです。

誰しも、これまでの苦労を無駄にしたくないですよね。

たとえば、FXを始めるために、パソコンや書籍など10万円の初期投資をしたとします。いざトレードを初めても、難しくて全然勝てる気がせず、モチベーションが上がらないとします。しかし、すでに10万円の費用をかけているため、せめて10万円は勝って回収したいですよね。最低限10万円勝つまでは止めたくない、という心理状態です。

また、損をしたときも同じです。

30万円からFXをスタートし、10万円損したとします。ここでFXをやめるのか、それとも続けるのかを決定するとき、もしやめると10万円が無駄になってしまいます。そのため、せめて10万円は回収しておきたいと考えるのが、人間ではないでしょうか。

FXは、初期投資が必要です。最初からうまく勝てる世界ではありません。適切な努力をしていれば自ずと初期費用は回収できるので、「費用対効果」はあまり考えない方がいいでしょう。

1.3. 大衆心理

自分の意見よりも、その他大勢である集団の意見に流れされてしまう心理状態のことです。かりに間違った判断だとしても、周りの意見に合わせると、安心感が持てますよね。日本人は、特に集団心理に流されやすいと言われます。

FXでは、勝つために大衆心理を知る必要がある、と言われます。

・大衆心理を読む
・大衆心理と逆の行動をする
・大衆心理を利用する

そうはいっても、他のトレーダーの心理を読むことは、物理的に不可能です。大衆心理を読まないとトレードでは勝てない、ということはありません。トレードが難しくなるので、大衆心理はあまり考えなくて良いでしょう。

私も、「他のトレーダーは、今どんな心理状態か?」などと考えたりしません。

FXで勝つには、自分が決めた分析を行なっていれば問題ないです。特に、適切なテクニカル分析を行なっていれば、チャートから情報を引き出すことができます。テクニカル分析=大衆心理の分析、という見方もありますが、かりにそうだとしても、テクニカル分析をしていれば大衆心理を読めることになります。

テクニカル分析をしっかり行なえば、問題ないでしょう。

1.4. プライミング効果

プライミング効果とは、先に得た情報が、次に意思決定するときに影響する現象です。得た情報を元に、無意識のうちに連想して物事を判断してしまいます。

たとえば、アメリカが近々利上げする可能性が高い、というニュースを直前に見たとします。アメリカの利上げは、ドル円の上昇につながるので、かりにドル円が下がったとしても、上がると思ってしまう心理状態です。逆に、ドル円が下落するようなニュースを直前に読んでいたら、「やっぱり下がるのか」と考えてしまいます。

このように、直前に得た情報ほど、その後の判断に影響するようになります。得る情報によっては、間違っていても正しいと思い込んでしまうので、客観的に相場を見る意識が必要です。

1.5. 認知的不協和理論

認知的不協和とは、自分が思っていたことと矛盾する状態になったとき、不快な気持ちになる心理状態のことです。そして、不快感を無くすために、矛盾した状態を解消する行動を取ります。このとき、メンタルにプレッシャーがかかっているので、合理的な判断ができないので、注意が必要です。

たとえば、上がると思ってドル円を買いました。

しかし、下落して含み損をかかえています。上がると思ったあなたの気持ちと、実際には下がったという現実に矛盾が生じます。このとき、あなたが取る行動は、2つのうちどちらかです。

・損切りする(矛盾を受け入れる)
・そのまま上がるのを待つ(上がる根拠を探す)

どちらかの行動を取ることで、矛盾を解消しようとします。

しかし、矛盾を受け入れるのは難しく、自分に都合の良い解釈をして楽な方を選ぶのです。つまり、損切りせずに上がる根拠を探して持ち続けます。もしくは、ナンピンするかもしれません。結果、1回の損切りで大損することになります。

トレードに損切りはつきものです。ポジションがイメージと違う方向へ進んだら、何も考えずに損切りして矛盾を受け入れ、次のトレードに進みましょう。

1.6. ギャンブラーの誤謬(ごびゅう)

誤謬とは、「あやまり」のことです。

ギャンブラーの誤謬は、確率的には半々の事象でも、主観によって偏った確率だと判断をしてしまうことです。

たとえば、この先の相場は、「上がる」「下がる」のどちらかです。ファンダメンタルやテクニカルを考慮せず、独立した事象と捉えると、確率的には二分の一ですね。しかし、相場が上がり続けると、「そろそろ下がるのではないか」という主観が入ります。これまでは上がっても、これから上がるか下がるかの確率は、二分の一のはずです。

この、「そろそろ」という感覚がギャンブラーの誤謬と言えます。経験値や相場観といえば聞こえは良いですが、単なる主観だとすると、それはギャンブラーの誤謬であり、誤った判断を招きます。

また、「ギャンブラーの誤謬の誤謬」もあります。

「確率的に判断する」ことを意識し過ぎて、値動きに対応できなくなることです。為替の値動きは不確実で、想定外のことばかりです。人が売買していますから、パニックになると売りが売りをよび、下げ続けることもあるでしょう。そんなとき、確率的に判断しようとしても、無理ですね。

主観を入れないことは大切ですが、意識しすぎてもダメです。バランスが大事ということでしょう。

2.投資心理を意識すると人間的に成長する

投資心理は、無意識のうちに合理的な判断を妨げています。どのような投資心理があるのかを知り、少し意識するだけで改善できます。FXをやらなければ、投資心理など考えないですよね。投資心理は、自分を向き合うことに他なりません。つまり、FXをやることが人間的な成長につながります。

最後に、成長を早く感じるための2つの取り組み方を見ていきましょう。

2.1. 謙虚な姿勢を忘れない

自分の考え方が、間違っているとは思いませんよね。誰もが「自分こそ正しいのだ」と考えるのが普通です。また、損切りした方がいい、と分かっていても、損切りできないのが人間ではないでしょうか。

いろいろな投資心理が絡み合い、負ける行動を取っているのです。

ただ、心理状態をすぐに変えることはできません。できることは、投資心理が不利に働くと認識し、そうならないよう取り組むことではないでしょうか。「謙虚になること」が一番の特効薬です。そうすれば、冷静かつ合理的に判断できる場面が増えるはずです。

日常生活で、謙虚になろうとはあまり考えないですよね。投資心理を考えるからこそ、冷静でいなければならないと思い、謙虚になろうとするものです。それが、FX以外のことでも合理的に判断することにつながり、回りまわってトレードで勝てるようになるものです。

結果として、FXをやることで、人間的に成長することができます。お金を稼ぐことだけでなく、内面も成長するつもりで取り組んでください。大きく稼ぐトレーダーに、偉そうな人はいませんよね。マウント取ったり、根拠のない批判をする人はいません。

トレードで稼ごうとすると、生活の中心がFXになります。トレードはメンタルへ多大な影響を及ぼしますから、トレード以外で精神的な「疲れ」を感じたくありません。私は、FX以外のことで疲弊しないよう心がけています。それが、内面の成長につながると考えています。

2.2. コツをつかんだときこそ要注意

行動心理学や認知バイアスなど、いわゆる人間の本質的な思考回路は、結局のところ「欲」が絡んでいます。欲が正常な判断を妨げ、負ける行動へと導いているのではないでしょうか。ビギナーの方は今から気を付けるべきですが、特に注意すべき時期があります。

それは、トレードのコツをつかんで勝ち始めたときです。それまでの努力が開花するのですから、喜びもひとしおです。同時に、調子に乗るものこの時期です。少なからず気が大きくなり、今まで抑えていた行動心理や認知バイアスが顕著になります。自分の本性が出るといっていいでしょう。

私は、2015年9月後半に大きくメンタルを崩したことを、はっきり覚えています。2009年から勝てるようになり、2015年9月まで月間のマイナスはたった2回だけ。その2回のマイナスも数万だったので、6年間にわたって毎月ほぼ勝ちで、月単位で97%の勝率をほこっていました。

私の誤りは、この勝率がずっと続くと勘違いしてしまったことです。認知バイアスや投資心理は知っていましたが、「要するにトレードで勝てればいいんでしょ」と自分の行動こそ正しいと思っていました。しかし、何をやっても勝てない日が続き、2015年9月にメンタルが崩壊し、気付くことができたのです。

メンタル崩した月のブログ(一部抜粋):
2015年9月17日
2015年9月24日
2015年9月まとめ
2015年9月一覧

長きにわたり勝ち続けるには、トレード手法よりも、認知バイアスや行動心理の罠にはまらないことが重要です。利益を上げるにはテクニカル的なコツをつかむことが先決ですが、欲と上手に付き合い、「適切な投資思考」についても考えていきましょう。結果、FXをやることが人間的な成長につながるのではないでしょうか。

3. まとめ

投資における心理と行動パターンは、決まっています。

大事なことは、性格や思考を根本から変えることではありません。投資心理を意識し、良い心の状態をキープする心がけをすることです。今一度、謙虚な取り組みができているか、チェックしてみてください。そして、FXを通して人間的な成長をしてください。