トレンドフォローでは、ブレイクした方向へついていくことが基本です。しかし、エントリーのタイミングにより、トレード回数や損益は大きく異なります。同じトレンドフォローでも、「いつエントリーするか」が一番重要です。
たとえば、次の2つでは、同じロングでもタイミングは違います。
・ブレイクした瞬間にロング
・ブレイク後の押し目を待ってロング
私は、後者の「ブレイク後の押し目を待ってロング」を基本にしています。前者が勝てないとか、悪いわけではありません。そのときの環境によっては、前者の戦略が正しいです。また、損切りするポイントとあわせて考える必要がありますので、一概に、前者と後者のどちらがいいかは決めることができません。
ただ、前者の場合、ブレイクした瞬間にエントリーすると、ダマシにひっかかる可能性がかなり高くなります。これだけは注意が必要です。
たとえば、下記のようなチャートです。
丸をつけた箇所ですが、最初の3つは、直近の高値を更新したポイント、そのあとの6つの丸は、安値更新したポイントです。どちらも、高値(安値)をブレイクした瞬間にエントリーしていると、結果的に全て含み損になってしまいます。
現在のドル円で見てみましょう。
15分足です。
高値ブレイクでロングすると、ほとんどがその日のうちに含み損になります。ローソク足が、200EMAより下にきたからといって安値ブレイクでショートしても、反発して全て当日に含み損になります。トレンドフォローの姿勢が強いと、どうしてもエントリーしたくなります。ブレイクしただけでエントリーすると、ことごとく損切りになるので、このような相場は注意が必要です。
「ブレイク=トレンド発生」ではない
ということです。
よほど大きなネックラインでもない限り、反転の可能性を考えると良いかもしれません。ただ、ブレイクしてそのままトレンドが発生する場合もあります。
ポンド円15分足を見てください。
先週の月曜と水曜に、直近の高値を上抜けてからトレンド発生しました。ブレイク直後にロングすれば、かなりの利幅が取れます。
トレンド発生かダマシか、こればかりはどうなるかわかりません。
どうするかというと、他のテクニカルを組み合わせ、複数の根拠が重なったポイントでエントリーすること、でしょうか。また、押し目や戻りをしっかり待ち、パーフェクトオーダーになってからエントリーすれば、ブレイク前に入ることが可能です。エントリータイミングを考慮すると損益率が良くなります。
「ブレイクしたからエントリー」ではなく、テクニカルや時間帯、損益率など、いろいろ考慮してトータルで利益が残る方法を考えるようにしたいです。ただ、上記のポンド円はブレイクした時にロングすれば利益になりますから、要するにタイミングが重要です。よく考えてからエントリーする、ということなのでしょう。