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スプレッドとクロス円(スキャル)

今月は、ドル円のボラティリティが高かったです。
乱高下する場面も多く、短期トレンドが発生するとスキャルピングしやすかった印象です。ただ、スプレッドが広がりますね。スキャルピングは、1回で数pipsしか取りませんので、手数料の割合が極めて高いです。+2pipsの利益だとしても、スプレッドが1pipsあれば、その取引のうち33%が手数料になります(3pips抜いて1pipsがスプレッドのため)。通常の商取引なら、ありえない手数料の高さです。

本来、スキャルピングは効率の良いトレード手法です。

1.未来を予測しなくていい
2.損切り幅が少ない
3.小さな利益を積み重ねるのでブレない
4.回数が多いので期待値に収束しやすい

など。(スプレッドとは関係ありませんが、ポジションを翌日に持ち越さないので、毎日安心して眠れてトレード中は淡々とできるのも大きなメリットです。)

そして、大きなデメリットがあります。
それは、スプレッドという手数料がかさむことです。そのスプレッドが広がるのですから、最近はスキャルピングしていても、エントリーできない場面が多々あります。ただ、これは仕方ないでしょう。スプレッドが広がったとしても、それ以上に期待値が高ければ利益は出ますし、可能です。ですので、スキャルピングは続けるつもりです。無駄なトレードが減り、1回のホールド時間が少しは伸びますから、デメリットだけではありません。

昔やっていたのは、ドル円を見ながらクロス円でトレードすることです。アベノミクスのときは、ドル円とクロス円が連動して暴落や暴騰することが多かったす。ドル円に連動したときは、ドル円の値幅よりもポンド円やユーロ円の方が値幅が出ますから、スプレッドが多少広くても、ポンド円やユーロ円でよくスキャルピングしたものです。

現在は、特にユーロ円のスプレッドが狭いですね。JFXだと0.4です。ドル円のスプレッドが0.6や0.9などに広がった時、ドル円と連動した値動きなら、スプレッドが0.4のユーロ円でトレードした方がいいことになります。

先程のドル円下落時のチャートを1分足で比較してみましょう。
まずドル円です。

8:45から下げ始め、9:30頃まで続きました。値幅は50pips以上出ました。下記ユーロ円と比較するため、50pipsの値幅にラインを引いています。1分足で安値するタイミングなど、少し値動きが荒くなるとスプレッドが広がります。

同じ時間のユーロ円を見てみましょう。

値動きはほぼ連動しています。
ただ、ユーロドルが上昇したので、値幅は50pipsとドル円よりも小さいですね。スプレッドは、ほぼ開きませんでした。0.4ならそのまま0.4なので、ドル円で0.9などでエントリーするよりも、ユーロ円の0.4でエントリーする方が安心してスキャルピングできます。

このように、ドル円が動いている時は、クロス円でもスキャルピングできます。もちろん値幅や連動の有無、スプレッドの状況などを加味しなければなりませんが、ドル円に比べると、スプレッドの開き具合は全然少ないです。

ドル円のスプレッドが気になってうまくトレードできない場合、クロス円でスキャルピングするのも有りです。普段からクロス円を見ていないと抵抗がありますから、なるべく「多通貨ペアを監視する」ことが大切です。クロス円でスキャルピングしないにしても、ドル円の値動き(およびスプレッド)と比較してみてください。エントリーの度にスプレッドを見ながらスキャルピングするのは、とても疲れます。クロス円ならそれが回避できます。