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通貨ペアの連動と時間差

為替市場の価格は『ペア』です。
株だとその銘柄『ひとつの価格』ですが、為替だと、米ドル単体が143.00円とは言わず、『米ドル/円が143.00円』というように、ドルと円、ユーロとドルのように通貨『ペア』になります。

こうなると、一つの通貨ペアは、他の通貨ペアの影響を受けることになります。たとえば、ユーロドルとドル円は連動しており、ドルが主体で売買されれば、ドル買いになった場合、ユーロドルは下落し、ドル円は上昇します。ユーロ円も絡んできますが、ここではドル円とユーロドルで比較します。

この連動は、どの時間軸においても当てはまります。また、ユーロドル下落、ドル円上昇だとしても、『少しの時間差』が発生することがあります。たとえば1分足の場合で、リアルタイムの変動要因がドル買いだとします。ユーロドルが数pips下落し、数秒あとにドル円が上昇することがあります。

これが歪みです。
(歪みと言っていいのかわかりませんが)

また、同じドル買いだとしても、ユーロドルの方が動いてドル円があまり動かない場合と、その逆のときがあります。次の1分足チャートは、昨日のロンドン時間です。

全体的には、ドル円とユーロドルは変動要因がドルなのでしょう、相関性があり逆の動きをしています。しかし、丸印のローソク足1本を見てみると、ユーロドルは長いローソク足なのに、ドル円は短い、もしくはその逆の時があります。

ローソク足の長さが違っていて、さらに、(最初に書いた)時間差の値動きがあると、どちらかの通貨ペアが後から動くか、逆に、先に動いた通貨ペアが反転することがあります。たとえば、ユーロドルが長い陰線が出たのに、ドル円は長い陽線が出ないとき、本来はドル円も長い陽線が出てもいいはずです。

しかし、ドル円は動きませんから、ユーロドルがすぐに反転するかもしれないと考えられます。逆に、ユーロドルに長い陰線が出たのだから、すぐにドル円が長い陽線が出る可能性もあります。そして、実際にそうなることがあります。これは時間差の歪みであり、秒スキャならトレード可能です。

値動きの要因はわかりませんし、ユーロ円も絡んできますから、歪みではない可能性も高いです。また、たとえ歪みだとしても、ユーロドルとドル円のどちらが正しいかわかりませんから、手法にはなり得ないです。

大切なことは、通貨ペアを比較し、相関性のある2つの通貨ペアが違う動きをしたとき、良い意味でひっかかりを感じることです。今のように、ボラティリティもリクイディティも高い相場では、そうした歪みが発生しやすいです。すぐにトレードに生かせないにしても、値動きの特性をからだで覚えることができ、経験値につながるはずです。

歪みを見つけて数秒後、数分後に実際にどうなったか、観察しながらトレードすると良いでしょう。