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スワップ取引は暴落ありき

昨日は、スワップ取引について書きました。
トルコリラ/円の週足チャートを見ると、この7年間で4000pipsもじりじりと下げていますから、強烈に長いトレンドです。ロングを長期ホールドしているトレーダーはほぼ含み損ということになります。もちろん含み損が想定内なら問題ありません。長くホールドするほど、スワップがつきますから、長期投資なら正しいのかもしれません。ただし、スワップ取引で絶対に注意すべきことがあります。それは、証拠金不足による「強制ロスカット」です。

トルコリラ/円のような新興国通貨は、定期的に暴落します。下記、日足で見ると、わかりやすいです。長い下ヒゲに注目してください。

2019年以降の日足は、下記です。
同じように下ヒゲがあります。

Aが2020年2月のコロナショックです。
このときは、顕著な動きはなかったようです。しかし、翌月以降、下降トレンドが加速しました。

このように、トルコリラ/円は、定期的に暴落することがある通貨ペアです。少ない証拠金で、大きなポジションでスワップ取引していると、暴落したときに強制ロスカットになるので注意が必要です。強制ロスカットされた翌日には元のプライスに戻っているなんてことになりかねません。多くのスワップが欲しいとか、そろそろ下降トレンドが終わるという想定だけだと、リスキーです。余裕のある「証拠金維持率」が絶対に必要なのが、スワップ取引です。

仮に、将来的にトルコリラ/円が上昇トレンドになったとしても、暴落があることを示唆しています。急落して下ヒゲを作りながら上昇していくでしょう。上昇していると、これまで大きな含み損だったポジションの損が減っていきます。また、いいタイミングでロングすれば、含み益が増えています。このとき、証拠金を減らすとか、ポジションを増やして「有効証拠金」を減らしてしまうと、暴落があったときに、強制ロスカットされます。差益も出て、スワップもつくという最高の状態のときこそ、証拠金維持率を高めにしておく必要があります。

逆に、証拠金やポジション量、証拠金維持率を適正にキープする「資金管理」さえしっかりできれば、強制ロスカットがありませんから、スワップ取引は面白そうです(かなり長期戦になりますが)。

ちなみに、ナンピンすることが前提と昨日書きました。ナンピンを価格で決めるやり方もあります。1円下がるごとに買い増しするなどです。しかし、私の場合は、急落があったら買い増しする予定です。じりじり下げているときは、ナンピンしません。急落したときだけです。

では、トルコリラ/円が上昇するには、何が必要でしょうか。
それは、ドル円が上昇するか、ドル/トルコリラが下落するかしかありません。

トルコリラ/円は、「クロス円」ですから、合成通貨です。
クロス円は、ドルストレートの掛け算です。トルコリラ/円=ドル円×トルコリラ/ドルになります。しかし、トルコリラ/ドルはありませんから、ドル/トルコリラをトルコリラ/ドルに換算してみます。ドル/トルコリラは8.63ですから、これをトルコリラ/ドルに換算すると、0.1157になります。

つまり、110.50円×0.1157ドル=12.78円です。現在のトルコリラ/円とほぼ同じプライスです。

ドル/トルコリラの月足を見てください。

こうして月足を見ると、2001年からトルコリラは弱いです。20年にわたって移動平均線がパーフェクトオーダーなど、他にないかもしれません。これでは、いつトルコリラが強くなるのかわかりません。二度と強くならない可能性もありますね。そう考えると、トルコリラ/円の上昇は、かなりの長期戦になりそうです。このままドル/トルコリラが上昇すれば、トルコリラ/円は5円を割ってくる可能性すらあります。

スワップ取引は、スワップ付与と含み損のバランスですから、追いかけっこを楽しむしかないでしょう。スワップをやるなら、暴落ありきという上記のリスクを必ず考慮し、長期戦で取り組んでみてください。ポジションを持っていると、マーケットに敏感になるなど精通できます。知識と経験もつきますし、日々売買する必要がない割に、面白そうです。やり方しだいと言えるでしょう。