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FXの落とし穴|4つの構造的要因

勝つための具体的な取り組み方は、前回の記事でお伝えしました。今回は、FXでなぜ負ける人が多いのか、という点にフォーカスをしてみます。負けるというのは語弊がありますが、常に利益を出すことが難しい理由です。

ここでは4つを取り上げます。

①市場が巨大で複雑
②情報過多
③2国間の通貨である
④投機性が高い

これらは為替市場特有の仕組みであり、個人の努力で改善できるものではありません。これらをよく理解したうえで、市場平均を上回るための行動をすべきと思います。まずは知ることが大切です。

①市場が巨大で複雑

為替市場は、世界中で24時間取引され、1日で500兆円以上の取引額があります。日本の株式市場の1日の取引高は、数兆円です。市場が巨大で、何が起こっているのか全容をつかむことができません。

また、世界経済の動向、政治情勢、自然災害、政策金利など、様々な要因が為替相場に影響を与えます。これらの要因は常に変化しており、範囲が広すぎて予測が非常に困難です。市場が巨大で、変動要因が複雑にからんでいるため、予測するのが難しいのです。

②情報過多

市場が大きく、レート変動の要因が数えきれないほどあるため、様々な情報が飛び交います。世界規模でマーケットが動いており、株式市場のようにインサイダー規制がないため、憶測で根拠のない情報が流れます。

今はネット環境が抜群で、注目される情報は瞬時に拡散しますから、情報量が多いです。しかし、目にする情報が多ければ予測の精度が上がるわけではありません。むしろ、情報過多により判断が鈍り、トレードに悪影響を及ぼす可能性があります。

③2国間の通貨である

①と②だけでも難しい市場ですが、さらに拍車をかけているのが「通貨ペア」という仕組みです。一つの通貨が上がるか下がるか、ということではなく、2つの通貨の強弱によって価格は変動します。株式のように、ある一つの銘柄が上がるか下がるかではないのです。FXは、上がる下がるというより、どちらの通貨が強いかになります。

さらに、他の通貨ペアの影響も受けます。クロス円がドルストレートに引っ張られたり、似たような通貨が買われるなど、予測できない変動要因が複雑に絡み合います。また、時間帯がかわると参加者が入れ替わるため、他国の投資家の解釈によって相場の流れが変わることもあります。

一つの通貨だけでは判断できず、2国間のペアであることが、より不確実性を高めます。

④投機性が高い

FXは、価格変動を予測するものであり、目に見えず、正体不明でつかみどころのない情報戦です。規模は大きいのに、立ち向かう相手が漠然としており、魑魅魍魎(ちみもうりょう)といえます。

目に見えない市場参加者が、私利私欲のために様々な思惑を持って取引を行なっています。また、為替市場は巨大がゆえに規制が緩く、あらゆる手法が許容される環境です。なにをしてもOKであり、投機性が高くなるのは必然です。そういう土俵で自分も戦っているという意識が必要ではないでしょうか。前回の記事で書いたような戦略なくして土俵に上がれば、食い物にされるだけです。

まとめ

FXがなぜ難しいのか、知っておくべき4つの仕組みを紹介しました。

①市場が巨大で複雑
②情報過多
③2国間の通貨である
④投機性が高い

これらは、デメリットもありますが当然メリットもあります。ですから、上手く活用すれば大きな利益を上げることができるでしょう。それがFXの仕組みです。ただ、軽い気持ちでトレードすると、これらの仕組みに飲み込まれて資金を奪われる可能性が高くなります。まずは、どのような仕組みなのかを知っておくことが大切です。

最後に、これらを上手く活用するには、自分自身のメンタルコントロールが重要であると伝えておきたいです。本気でトレードすればするほど、焦燥感、欲望、いらだちや閉塞感など、さまざまな負の感情が幾度となく押し寄せてきます。メンタルを崩したままトレードしていては、飲み込まれて終わってしまいます。

高いモチベーションをキープしマーケットと対峙するために、自分だけのルールや戦略を立て、実践していくことが重要です。