資金の増加が先延ばしになってしまう理由
「チャート分析のイメージ通りになったらエントリーする」
これは、トレードで勝ち続けるための作法です。根拠のない相場観だけのトレードを行なっていると、エントリーもイグジットもその場の気分で決まってしまいます。これでは、勝ったり負けたりで、一喜一憂の連続でけっきょく証拠金は増えていきません。
一方、テクニカルに基づいた「目に見えるチャートという根拠」でトレードすれば、一貫性のあるトレードが可能で、少しずつ証拠金は増えていきます。ただし、チャート分析をしてその通りの相場になったとしても、実際にトレードしなければ全く意味がありません。
「分析するのにエントリーしない」
これではトレードしないのと同じです。イメージ通りの展開になったら、(勇気を出して)とりあえずエントリーしなければトレードでは勝てないのです。それで負けたら、チャート分析やトレード手法の改善ができますから、なにかとメリットは多いです。そもそもエントリーしないと、分析や検証が先延ばしになり、結局勝てる時期がどんどん先になります。分析したのにエントリーを躊躇していると、得られるはずの利益が手からこぼれ落ちるようなものです。
私の直近の例では、ユーロ円のチャート分析がイメージ通りになっているにもかかわらず、エントリーできていません。
下記は、値幅を予測したユーロ円で、2週間以上前に分析していてイメージ通りになっています。それにもかかわらず、ロングできていません。
ネックラインを引いてAで反発を予測していました(下記チャート)。実際に反発しているのに、ロングしていません。
Aから100pips以上もあり、これは機会損失です。もちろん結果論であり、急落して損切りする可能性もありました。しかし、イメージ通りになったのですから、エントリーしなければ上達しませんし、証拠金が増えるスピードが遅くなっているのです。
これでは、何のためにチャート分析しているのか分からなくなります。ですから、チャート分析をするだけでなく、「きちんとエントリーする」ことの方がもっと大切なのです。トレードでは、次の3つの手順を確実に実行しなければなりません。
①チャート分析する
②エントリーする
③イグジットする
①で満足して終わりにせず、①②③を一つの作法とし、手抜かりなく③まで行なうことが大切です。それでようやく1回のトレードが完結するのです。チャート分析しても、検証までたどり着かなければ上達しません。
チャートだけ見て、肝心な実践がおろそかになっている方は注意しましょう。



