今日は日銀です。
重要な指標があるときは、どちらに動くがわかりません。ですから、ノーポジションでのぞむトレーダーが多いと思います。中には上下どちらかを予測して事前にポジションを持つ方もいるでしょう。
私はノーポジ派ですが、それには理由があります。
①事前のファンダメンタルで判断できない
②事後のテクニカルでトレードするため
③初動の乗ると危険だから
ファンダメンタルのスキルが低いとわかっているので、大きなイベントもちろん、普段から①はやりません。全てチャートで判断しているので、②になります。③はなぜ危険かというと、初動に乗って勝てると癖になるからです。
相場は、初動に乗れれば根こそぎトレンドに乗れます。予測があたり大きなトレンドの初動からポジションがあると、短時間で最大の含み益になりますからとにかく爽快でしょう。大金を稼げるのですから、これ以上ないほどの快感があると思います。心も体もスカッとするはずです。
しかし、初動はダマシも多く、方向性が正しいかどうかはわかるのは、しばらく後です。その間の含み損益の変動は、耐えられるものではありません。また、初動は期待値が未知数です。
時間が決まっているイベントもそうですが、いつ、何が起こるかを予測することは不可能です。たとえば、FRBが3月に利下げをすると予測しても、それは賭けにすぎません。なぜなら、決定権のあるFRB以外は知る由もないからです。日銀も同じことです。そろそろ政策変更があってもいいのではないか、という根拠のない予測であり、まさに博打になります。これは資産運用でも、投資でもなく、博打です。
もちろん裏付けがあればいいのですが、個人トレーダーができる可能性は少ないです。昨日だったか、ブルームバーグで次の記事がありました。
Bloombergより:
『24年の「最も愚かな」取引、早期米利下げへの賭け』
大きな潮目をあらかじめ予測することは難しいでしょう。たとえ当たったとしても、再現性がないのが問題です。以前に、介入を期待してドル円をショートする方法も揶揄されていました。
日経より:
『個人が介入にらみ「神田トレード」』
もちろんこれも再現性はなく、大きく当ててしまうとその後のトレードも同じようなやり方になりがちです。その時の相場に合わせたトレード、といえば正解になりますが、勝ち続ける手法とはいえません。
博打のようなトレードが当たらないわけではありません。
本人は裏付けのある賭けをしているといえばそうなりますし、実際に当たることもたくさんあるでしょう。しかし、我々個人トレーダーは、相場で勝ち続ける必要があり、1回当てて終わりではありません。1回だけなら、ポジションを仕込んでおいていいのでしょう。ただ、何度もトレードしますから期待値がなければいずれ負けていきます。
いつも初動に乗ろうとすると、次にようになります。
初動に乗ろうとすると
↓
先回りしてポジションを取ろうする
↓
早く仕込もうとする
↓
賭けになる
↓
当たると次もやろうとする
↓
結局は博打になる
勝ち続けるには、博打の要素を排除しなければなりません。そのためには、初動に乗ることは諦め、様子見しておきます。初動の確実な対応は、スルーするということです。トレンドが本物なら、第2波からしっかり乗ればいいでしょう。テクニカルでエントリーポイントを探し、根拠あるトレードをします。イベントであれ、やることは通常の相場と同じです。
つまらない方法かもしれませんが、勝ち続けるには、どんな相場であろうとチャートで判断できる範囲で通常のトレードをすることと考えています。イベントだからトレードも大きくし、いつも以上に稼ぐ必要はないのです。一介の個人トレーダーですから、どんな相場でも普段のトレードをしたいと思います。