トレードするには、まず通貨ペアを決めなければなりません。
普段はドル円だけトレードし、ある時はユーロドルもやってみよう、というやり方は筋のとおった通貨ペア選択とはいえません。私の場合、スキャルピングとデイトレードの対象にしている通貨ペアは、10通貨ペアです(最後のハイボラ3つはデイトレのみ)。
① 豪ドル/米ドル
② 豪ドル/円
③ ポンド/米ドル
④ ポンド/円
⑤ 米ドル/円
⑥ ユーロ/米ドル
⑦ ユーロ/円
⑧ ユーロ/豪ドル(デイトレのみ)
⑨ ポンド/豪ドル(デイトレのみ)
⑩ ポンド/ニュージーランドドル(デイトレのみ)
私がスキャルピングに目覚めた2009年(リーマンショックで大損後)は、ドル円よりユーロが大きく動いていました。そこで、ユーロ円をメインに始めました。ポンドや豪ドルは触らなかったです(ドル円もスキャルにならないので見ていなかった)。どの通貨ペアが動くかは、その時マーケットが何に注目しているかによります。ですから、FXを始める時期により、動く通貨ペアは異なります。短期売買で稼げそうな通貨ペアは、FXを始める時期に影響するかもしれません。
ただ、長くFXをやっていくなら、いろいろな通貨ペアをトレードしたほうが良いと思っています。最初は、ドル円ならドル円ひとつでいいかもしれませんが、値動きは数か月すると変化します。そのときに、期待できる値動きをしなくなりトレード回数が激減します。稼げなくなるのです。
チャート分析は通貨ペアによってそんなに変わりませんから、監視する通貨ペアは、多い方がトレードチャンスも多くなります。多通貨ペアをトレードすることです。
多通貨ペアのメリットは、単にトレードチャンスが増えるだけでなく、通貨ペアどうしでチャートの比較ができることでしょう。トレンドフォローするにしても、トレンドの形や特徴を比較し、トレンドがより明確な通貨ペアでエントリーした方がいいに決まっています。
たとえば、現在のドルストレート2つを見てみます。
まず、ポンドドルの1時間足です。
上げ下げをしながらも、価格は下げています。ただ、渦中の値動きは規則性がつかみにくくトレードしにくい印象です。私は手が出せません。
一方、ユーロドルの1時間足を見てみます。
ポンドドルと同じく下落していますが、高値と安値の切り下げに規則性があり、チャート分析しやすいです。同じドルストレートの1時間足で、トレンド方向も同じです。しかし、ちょっとした値動きの違いで、トレードのしやすさは格段に違うのです。通貨ペアどうしを比較すると、このような特徴が顕著になります。
ドルストレートどうし、クロス円どうしは、似たような動きをすることが多いです。しかし、細かい部分は異なるため、自分にとってエントリーしやすい通貨ペアを選ぶことができます。トレード対象が一つだと、そもそも比較も選択もできません。期待値が高いのか、他の通貨ペアよりトレンドが明確なのかなど、認識すらできないです。
ですから、通貨ペアは一つでは足りないと思います。
多通貨ペアをトレードすると、下記のようなメリットがあります。
① 期待値の高い場面を選べる
② 注目される通貨が変わっても対応できる
③ 比較検討でき分析が深まる
④ チャンスが激減しない
デメリットは、手間がかかることです。
一つの通貨ペアの分析が手薄になり、結局どの通貨ペアも分析不足が慢性化することでしょう。そうならないよう、時間をかけてチャート分析する必要がでてきます。これを解消できれば、FXは稼げる局面がいたるところにある市場になると思います。