トレードスキル PR

エントリー時2つの解釈

チャート分析は、後付けで見ると都合よく解釈してしまいます。
出来上がったチャートを後から見るのと、リアルタイムで形成中のチャートを見ているのでは、まるで印象が違います。

後者の場合、先がありません。
ですから、常に予測しながら見ることになります。ちょっとした上下動に振り回されますし、ほんの数分先も完ぺきに予測することは不可能です。「一寸先は闇」ですよね。しかし、トレードで利益を上げるには、先のことを考えなければなりません。

実際のポジションを持つとき、天底を捉えようと考えてしまいます。ただ、天底でエントリーするのは難しいです。現在のユーロドルで考えてみましょう。まず、5分足です。

Aが先週金曜日の雇用統計の高値です。何度も同じ価格で反落しています。かりに、Aでショートしたとします。現在までに90pips下げていますから、雇用統計というイベント後の相場だけ見ると、天井を捉えたことになるでしょう。

しかし、Aでショートしようとすると、上げている最中にショートしますから、一時的に逆張りになります。Aを上抜けたら、一気に上昇する可能性もありますから、結局Aではどちらにいくか分かりません。(もちろん根拠があってAでショートするのはOKです。)

もしAから下がると思ったなら、「本当に下がることを確認してから」ショートする方が、期待値は高いです。下記だと、ABCDEで反応している価格帯がネックラインになりますから、このネックラインを下抜けてからがいいでしょう。

Eを下抜けてからショートすると、なんだか損した気分になるかもしれません。雇用統計の高値でショートしておけば良かった。という機会損失感です。しかし、これはタラレバです。下がると思って下がったのですから、ネックラインを下抜けたときは、予想が当たっているので安心していいでしょう。

「ショートしておけばよかった」とマイナスに捉えるか、それとも「予想とおりの展開になったからこれでショートできる」とプラスに捉えるかで、メンタルが変わってきます。真逆になる2つの解釈があるのです。

最大限の利幅を取ろうとすると、どうしても「天井でショートしておけばよかった」という考えになってしまいます。しかし、トレードで利益を上げるなら、「下がることを確認してから」の方が良いです。利幅は狭くなるものの、頭と尻尾を狙わないのでメンタルが崩れず、長続きできるトレードになります。

ちなみに、上記ネックラインを1時間足で見ると、下記です。

ネックラインは、1時間足のパーフェクトオーダー分岐点です。パーフェクトオーダー回帰してからショートするのでも全然遅くありません。5分足だけ見ていてもわかりませんから、上位足を組み合わせると、どのあたりでエントリーすればいいか、決まってきます。

頭と尻尾でどのような動きをするのか見た上で、ポジションを持つ。
お金をかけるのですから、これを前提にしています。もちろんどんなトレードをしようが自由です。自分なりのルールと根拠をもつことが大切です。