前回の記事では、「ぶせな不動産ファンド」のポートフォリオや投資指標を公開しました。数字で可視化してみて、自分がどれだけ「時間を買う戦略」を取っているのかが、よくわかりました。

ここまでして不動産を増やした理由はシンプルで、「不労所得を得ながらFXを続けたいから」です。2011年から専業トレーダーになり、トレード利益だけで資産を増やしてきました。しかし、短期売買はどうしても資産変動が激しくなります。利益が大きい反面、精神的負荷も非常に大きい世界です。

だからこそ、FXとは別に、毎月自動で入ってくる収入が必要だったのです。たとえ月数万円でも、何もしなくても入ってくる収入があるだけで、トレード中の精神状態は大きく変わります。

もう一つが老後問題です。
たとえば、40歳から年間500万円使うとして、80歳まで生きたら税引き後で2億円必要です。さらに、1億円以上の貯金を確保しておくなら合計3億円。ちょっとした贅沢や養育費がかさめばさらに1億円が必要。合計で5億円の利益は必須です。果たして、40歳から60歳まで、これから20年で5億円勝てるのか?

答えは、自分の胸に手を当てれば自ずと出ていました(かなり厳しい)。期待や情熱だけではどうにもならないのです。ロットを上げて一時的にでも勝てれば可能ですが、負けたら無一文になるリスクも急激に高まり、そういった変動に精神は耐えられません。そんな中、重要になるのが「インカムゲインである賃料収入」です。

FXの「トレード利益」と不動産の「賃料収入」は、同じ収益でもその質は別物です。不動産投資を始めた理由をしっかり残しておけば、FXと比較して良さやデメリットがよくわかるようになります。

今回から数回にわけて、

・なぜ不動産投資を始めたのか
・FXと比べて何が違うのか
・不動産投資のメリット・デメリット
・レバレッジや実務面のリアル

などを、自分の実体験をもとに書いていきます。

1.FXは収入の変動が激しい

専業トレーダーになったのが2011年です。3年から4年は、ほぼ自宅のトレードルームにこもりっきりで、FXに完全集中していました。ロットを上げて利益も右肩上がりで増えていきました。そして、目標だった1億円を達成。

しかし、このままトレードで資産が増え続けることに疑問を感じました。なぜなら、資産変動があまりにも大きいからです。ロットを上げると、毎月数百万と資産が変動します。勝てる月は良いのですが、負けることもあります。数日で300万円とか資産が減ることもあります。

今後もその変動に耐えられるか考えた時、無理だと思いました。考えただけでも、プレッシャーに耐えられなくなってメンタルが壊れそうです。

そこで欲しかったものが、安定収入です。
それも不労所得に近いもの。FXで得た利益を複利でFXに使うのではなく、不動産購入に充てればとりあえず安定収入が確保できると考えました。月5万円とか、どんなに少なくても必ず入ってくる収入があれば、心の安定剤になると考えました。

2.失敗する確率が低い

これから日本は人口減少するのに、不動産投資は危険だと感じる方も多いでしょう。現に、日本の空き家は14%で、900万戸(?)もあるそうです。どんどん増えていくでしょう。そこで重要になるのが、立地です。不動産は、一にも二にも立地と言われますから、そこさえ押さえておけば失敗はしないと考えています。

好立地に不動産を持っている人で失敗する人は、ほとんどいません。町を歩いていても、好立地には必ず需要があります。好立地は、都心3区の駅近とかではなく、たとえ郊外だとしても都内まで30分程度で通勤が可能で、人口が集まる場所です。

郊外のターミナル駅近や、駅から遠くても駐車場があり整備された住宅街など。千葉、埼玉、神奈川でも東京に接している都市です。結果的に保有物件はこれに該当します。都内まで車で10分、電車で1駅や2駅など。

2050年まで東京23区は人口が減らず、周辺の郊外都市も変わらないか微減です。ですから、人口減少はあまり影響はないと考えています。つまり、人口減少は問題にならず、失敗する確率が低いのです。

3.老後の収入を確保できる

FXだけで生活費を稼ぐのは、若いときは問題ありません。今はモチベーションをキープし、短期売買に対する情熱を持っています。しかし、SNSを含めて周りを見渡すと、高齢者でFXを生業として毎日トレードしている人は、ゼロに等しいのではないでしょうか。

たしかに、トレーダーのイメージは若者ですね。白髪交じりの老人がデイトレードをしている姿を思い浮かべると、勝てる気がしません(自論です)。もれなく自分も同じだと思います。年を取るにつれ、短期売買に対する情熱は薄くなっていく気がします。

儲かれば一生辞めないと考えるかもしれませんが、集中力や根気、気力などの精神面がついていかなくなるでしょう。それは、一般社会を見ても同じことが言えます。退職間近の高齢者しかいない部署より、20代30代の若者の部署のほうが、気力・体力も抜群にあり、仕事のパフォーマンスは高いでしょう。老人が高パフォーマンスを継続するのは難しそうです(自論です)。

短期売買は、研ぎ澄まされた感性や体力、気力、集中力が必要です。また、年齢とともに、これらは落ちていくものだと思います。

また、ある程度の利益が出ると、FXの必要性が感じられなくなり、モチベーションが低くなるのではないかと思います。いつトレードを辞めたとしても、不動産を持っていれば年齢にかかわらず収入が途切れません。これは魅力的です。

※次回は、レバレッジやノウハウなど、実務的な観点を見ていきます。