不動産投資で2000億円を集めた「みんなで大家さん」が、分配金を支払えず訴訟沙汰になっています。たしか年利は7%前後だったと思います。自己資金で行なう開発なら、この利回りは理解できます。しかし、お金を集めて開発から行なうスキームで、この利回りはかなりリスキーと思います。
他人資本で、しかも個人投資家がメインターゲットでしょうから、最初から情弱を相手にしたビジネスであることが垣間見られます。

わたしも、古民家付き土地を購入し、取り壊してアパートを建てるという似たようなことを、4棟行なっています。全て売主がやってくれるので、わたしの関与は最小限です。開発なんて格好いいものではなく、規模も最弱なのですが。
後だしで批判するつもりはありません。この件では、専業トレーダーとして生き残る秘訣に通ずるものがあると感じました。それは、「何もない所から利益を生み出す」仕組みを作るのは難しいことです。
トレードなら、「利益を生み出す仕組み」は、「勝てる手法」や「考え方、目の付け所」と言えるでしょうか。他人のやり方を真似し、それを自分なりに改良すれば、効率よく勝てる手法を手に入れることができます。今の時代、SNSで無料で勝てるやり方、それを実践している姿を簡単に見ることができます。
有益な情報はあふれており、いい所だけ組み合わせれば勝てるのではないか、と考える方も多いでしょう。手法を作り上げる苦労をしなくて済みます。
しかし、他人の手法は「砂上の楼閣」にすぎません。勝てないと他人のせいにできますから、長続きしません。土台が軟弱で、すぐに崩れてしまいます。トレードで勝ち続けるには、強固な土台を作り、その上に自分で手法を作り上げる必要があります。手法は、ダメなら壊してまた作ることができますし、そうしなければなりません。大事なのは、土台が強固であることです。
「自分で考え抜いたもの」こそ、何があっても揺らがない強い土台になります。負け続けても、それを改善してトレードで勝ち残るという覚悟ができるからです。覚悟があれば、土台が強固になります。つまり、自分でしっかり考えようということです。
自分の頭で考え、試し、負けて、また改善していく。この地道なプロセスこそが勝ちパターンであり、揺るがない土台を作ってくれます。これからも、この姿勢で続けようと思います。