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ポンドの上昇要因

ポンド円は、9/26に暴落して年初来安値を更新しました。
この暴落は、3日間で1500pipsの下げなので、強烈でした。今年の上げ幅をわずか3日で帳消しにしたのでインパクトがありました。下記は日足ですが、9/26の箇所です。

その後は、全戻しどころか、2週間で2000pips以上も上昇し、昨日、年初来高値となりました。なぜこれほど上昇したのでしょうか?

そもそもポンドが下落した要因は、ファンダメンタルによるものが大きいでしょう。9月は、新首相の政権発足時の失敗と、財政危機が重なったことでしょうか。不安が売りを呼び、ストップを引っかけて1年間積みあがってきた「買いポジションを一掃」しました。この、買いポジションが一掃されたことで、マーケットは値動きが軽くなります。

買いポジションが一掃されると、売るにしても、買いポジションがないので売れません。売っていた機関は買戻しをせざるを得なくなります。それがショートカバーです。暴落の後、長い下ヒゲになって翌日から上がったりするのは、このためです。

そして、暴落した後は、財務相による減税撤廃や、財政危機の回避により、暴落材料が解消されました。ファンダメンタルもテクニカルも、買いに転換しました。このスイッチの切り替えが早かったのでしょう。今度は売りのストップを引っかけて買いあがる。売りが一掃されれば、今度は下げざるを得ません。この繰り返しです。

暴落後、毎回急騰するわけではありません。
そもそも、暴落した要因が解消されなければ、ある程度しか戻りは無いのでしょう。しかし、今回の暴落要因は、政治や財政の面なので、それがあっさりと解消されたために下げる理由が(一時的にでも)無くなったのでしょう(円に対して)。それに加え、ショートカバーや、たまっていた売りのストップがあるので、今度は上げざるを得ないのかもしれません。もちろんこのような値動きは、私の推測であり結果論です。しかし、年初来安値から高値へ、一気に動いた珍しい相場なので考えておいて損はないと思います。

先月のドル円介入と言い、相場は考えている以上にボラティリティが高いものだと実感します。それは無いだろう、ということが、平気で起こります。安定した相場はないので、それがトレード機会を供給しているとも言えます。どんな相場でも、ラインを引いてテクニカル的に判断すれば、どんなにボラティリティが高くても普通にトレードできます。根拠が持てればどんなトレードをしても良いと思います。ただ、根拠はしっかり持つべきです。資金管理に注意しながら、トレードしていきたいと思います。