ドルストレートは、上昇トレンドの通貨ペアが多いです。中でも、豪ドルは「0.8000ドル」が大きな節目でずっと注目している価格帯です。8年以上トレードしていて、豪ドルをトレード対象としている方は注視しているかもしれません。
まず、大局を見てみましょう。
日足です。
コロナショックで2020年3月は暴落しましたが、そのあとは全戻しどころか、1年以上も上昇トレンドが発生中です。はたして、いつまで続くのか、どこまで上げるのでしょうか。もちろん分かるはずありませんが、0.8000が大きな節目でレジスタンスラインになっています。
この0.8000は、2013年から2014年にかけて、RBAが口先介入を行なったときに出たプライスです。月足を見てください。
0.8000が何度も意識され、ネックラインであることが分かります。口先介入は、Aのあたりです。2013年(Aの手前)は利下げが行なわれましたが、その要因のひとつに、「豪ドルが高すぎる」点がありました。確かに、リーマンショックからわずか数年で5,000pipsも上昇しています。豪ドル安に誘導するために、介入も手段にあるとし、0.8000付近が適切なレートであるとRBAは発言しています。
Bでチャイナショックもあり、0.8000を下抜けました。その後、0.8000は一度も上抜けていません。現在はCですが、ようやくこのプライスにタッチしています。
4時間足で詳しく見てみます。
0.8000にタッチしたのは、2月25日です。
タッチしたら陰線が連続し、反落しています。この落ち方を見れば、かなりのレジスタンスであることがわかりますね。現在の上昇トレンドは、ひとまずこの0.8000を目指しているのではないかと思います。一度タッチすれば、二度三度とトライしますから、0.8000が目安になっているでしょう。
2015年のチャイナショックはよく覚えていますが、6年かけてようやく0.8000に戻ってきました。
テクニカルだけでレジスタンスラインなどの「節目」を認識することは重要です。そして、テクニカル分析以外にも、その通貨ペアの歴史的な背景と重ねることで、深いチャート分析ができると思います。これを経験値というのでしょうか。歴史的背景というのは大げさですが、「ファンダメンタルで動きテクニカルで止まる」のがFXの特徴の一つです。週足や月足を見て、大きく動いたトレンドがあれば、そのとき何があったのか位は認識しておきたいです。マーケットに精通するようにしましょう。
そして、どんなファンダメンタルがあったとしても、日々のトレードのタイミングはテクニカルで行ないます。これはブレないようにしています。月足でも分析でき、1分足でも情報を引き出せる。時間軸は、月単位と分単位ですから全く違いますが、どちらもチャート分析できるようにしたいです。時間軸が急激に変わっても淡々と分析できる。これが、「トレードの引き出しの広さ」になると思います。