移動平均線の向きが3本ともバラバラで、ローソク足が移動平均線にはさまれているとき、相場環境はもみ合いと考えています。チャートをパッと見て判断できます。
現在のユーロドルの4時間足を見てください。
平均足です。
明らかにレンジだと分かります。
ただ、移動平均線やローソク足が相場を決めているのではなく、偶然こうなったに過ぎません。テクニカル分析は、過去の統計を都合よく解釈しているに過ぎませんからね。いかようにでも解釈できてしまいます。
逆に、人が相場を動かしているので、同じようなパターンは今後も続く、という見方もできます。人間の心理はいつの時代も同じだからです。心理を考えても答えはでないのですが、4時間足だと、含み益から含み損に変るポイントが、200EMA付近になりやすいと思います(含み損のポジションが含み益にもなる)。
たとえば、上記ユーロドルだと、ロングポジションを持っていた投資家が、200EMA付近まで落ちてくると、含み損になるポイントということです。いろいろな売買が交錯し、結果としてもみ合うことになるわけです。
現在のオージー円4時間足を見てください。
下降トレンドが出て、Aで200EMA付近でもみ合っています。
もしポジションを持っているなら、Aにきたときに迷うはずです。ショーターなら、「これ以上上がると困る」、ロンガーなら、「ここから下がると嫌だから利食いしておこう」などです。判断は様々ですが、迷うポイントになるのでしょう。結果、200EMAふきんは売買が交錯して上下動するポイントです。
また、4時間足レベルだと、ストップロスも混在するでしょうから、ポジションホールド中の投資家は、ますます迷うことになります。ストップロスは、まさに損益が急変動する分岐点です。4時間足だと、値幅を出すためにストップロスのラインも1本や2本通過するでしょう。
200EMAは損益分岐点になる、と考えるといいかもしれません。
もちろん200だけではなく、単純移動平均でも加重移動平均でも、期間は240でも何でも構いません。自分が見ている移動平均線パラメータは自由でいいでしょう。見ているものがバラバラなら、誰もが同じになるぴったりの損益分岐点にならないのです。ですが、あくまでもテクニカル分析の捉え方の一つなので、大雑把に考えるしかありません。水平ラインを帯状で見るとの同じで、ブレは仕方ありません。「だいたいこの辺り」というざっくりした見方です。