相場のイベントは、過ぎ去ると簡単に忘れ去られてしまうものです。先週まではG7に注目が集まっていましたが、もう次の材料待ちです。相場の世界は時間の経過が早く、過去は1日経てば即過去のものとなってしまいます。G7では、安倍首相が「世界経済はリーマンショックの前と似た状況だ」という認識をして、波紋を呼びました。消費税引き上げの理由として挙げたようですね。
今回は、リーマンショック時の前と後のドル円を見てみましょう。
リーマンブラザーズ破綻 2008年9月15日
最初に、リーマンショック後のチャートです。
このときの1時間足です。
リーマンが破綻した9月15日は、大して下落していないですね。リーマンショックは、何月何日の出来事、のように特定されていません。9月10月と継続的に下落しているので、この暴落時期の事を指します。逆に、強烈な下降トレンドが数か月にわたって継続していたので、徐々に経済が悲観モードになっていきます。
ボディブローのように、毎日悲観モードだと景気も落ち込みますね。リーマン破綻後、400pipsのモミ幅を形成して、10月3日にモミ幅を下抜けました。この時、4日間で600pipsなので値幅の大きさには驚きます。この値幅が基準となり、暴落が開始するのですから、値幅+継続性のダブルで投資家心理を圧迫しました。
10月20日にはまた600pips下落し、200pips戻してから700pips下落となりました。ここがセリクラです。最後に一番大きな下落幅です。このセリクラはよく覚えているのですが、数時間後にチャートを見たら、値が飛んでいたので、チャートソフトが壊れていると思いました。
結局、2ヶ月で1,800pipsの下落となりました。この後のV字回復も凄いですね。とにかく値幅が出ています。さて、これをどう見るかです。 確かに数日で1,000pipsの値幅は大きいですが、戻りを付けながら下げています。数百pipsごとに下げていれば、ある程度は波が読めるのではないでしょうか。
※知識も無くナンピンしていた私は、このとき大損失をこうむっています。トレンドは継続する、値幅は達成する、フシを抜けた時は逆張りは危険、などの相場の基本を知っていれば、値幅の大きな相場、位で扱えるのではないかと思います。
何年もトレードしていると、必ず大暴落を目の当たりにします。その様な時こそ、テクニカル的な根拠をもってトレードしたいですね。知らなければ暴落がくるたびに負けます。知っていれば、せめて負けません。
○○ショックは、まだ経験の無い方は、次に大暴落がきたら儲けようとせず、
値動きを頭に叩き込むと良いと思います。そうすると、その次の○○ショックでは利益がでる確率が高くなります。