チャート分析 PR

ブレイクのダマシ|上位足ではヒゲになる

トレードしている時、価格が大きな節目の近くにあると、ブレイクするかどうか気になります。また、ひとたびブレイクすると、そこから大きなトレンドが発生すると考えてしまいます。もちろん相場状況にもよります。チャートの形、節目の大きさ、時間帯やティックのスピードも含めて判断します。しかし、ブレイクを伴ったボラティリティの高さがあると、トレンドが出ると考えます。

直近のユーロ円1時間足を見てください。
Bが前営業日の場面です(先週金曜日)。Aが11日前の節目、直近高値です。

Bの直前にネックラインを上抜けたあと、上昇トレンドが加速すると思わせるチャートです。しかし、Bでネックラインを下抜けました。この時、ブレイク失敗して上昇トレンド回帰はお預けと思います。しかし、再度ネックラインを上抜け、結局ニューヨーククローズにかけて高値引けしました。

最悪の場合、下記のようにダマシに何度も引っかかることになります。

①ネックラインを上にブレイクし、トレンド発生と考える。
②しかし、ネックラインを下抜けし、ブレイク失敗と考える(Bの箇所)。
③ところが、またネックラインを上抜けして高値引け。

特に、Bの箇所は判断を誤る可能性が高いです。ここを5分足で見てみます。

ネックラインを下抜けたものの、ダブルボトムをつけて再度ネックラインを上抜けてきました。ネックラインという節目では、一回でブレイクするのではなく、何度も上抜け下抜けを繰り返した末に方向性が決まることが多いです。ですから、ブレイクしたとたんに「トレンド発生する」と考えると、何度もダマシに引っかかるので注意が必要です。

5分足のBを見ると、ダブルボトムになっています。また、この場面を4時間足で見てみます。

実は、4時間足だと単なる下ヒゲでしかありません。
5分足や1時間足だと、Bで下抜けたときにローソク足がネックラインより下に入り込んで確定します。しかし、4時間足では実体は上にブレイクしたままで、下ヒゲになっただけでした。4時間足だと、ダマシでも何でもなく普通のブレイクです。

短い時間軸だけを見ていると、振り回されることになります。トレードする時は、必ず長い時間軸もチェックするようにしましょう。特に、上昇トレンドを待っている状態だと、上昇するものとしてチャート分析しがちです。いろいろな時間軸を見て判断するようにしたいです。

今週もマーケットオープンしました。ユーロ円含め、クロス円およびドル円は上昇トレンドの最中です。アジア→ロンドン→ニューヨークと、上記のような点も考慮し、トレードしていきたいと思います。トレンドは、一方向に進むことは無く、必ず押し目をつけ、上下に振りながら上げていきます。