チャート分析 PR

ショルダーは斜めが普通

チャートパターンは、いつも綺麗に形成されるわけではありません。形成されない時もありますし、形成されたとしても、全く機能しない場合もあります。しかし、「チャートパターンは使えない」と結論付けるのは早いです。どんな分析方法も、100%の精度はありえないからです。トレードで利益を上げるためには、自分がチャートパターンを見つけたら、それを根拠にポジションを持てばいいだけです。

ドル円は、ヘッド&ショルダーズが出ています。
1時間足を見てみましょう。

昨日は、右ショルダーができました。
しかし、リアルタイムでトレード中は、こうなるとはわかりません。ネックラインができたとき、ショルダーを引けるかどうかが重要です。ショルダーの難しいところは、「ほぼ斜め」になる点です。ヘッド&ショルダーズは水平に形成されることは珍しいです。むしろ、今回のように斜めになることが多いです。ですから、ヘッド&ショルダーズを斜めに引けるようにならないと、活用できません。

引くときに必ず迷うのが、「ヒゲか実体か」です。
ヒゲを起点にするか、実体にするかです。ヘッド&ショルダーズは、ローソク足が数本ではなく、数十本ありますから必ず出てくる問題です。正解はありませんが、気を付けている点は、急角度にならないように引くことです。トレンドラインと同じで、急角度に引くと、いかようにでも引けるため、ブレ幅が大きくなって信頼度が落ちるからです。水平に近くなるほど良し、と考えています。

ニューヨーク時間にトレンドが発生する点は、先日書きました。Bのポイントは、昨日のニューヨーク時間です。1分足で詳しく見てみます。

短期上昇トレンドが発生し、Bで止まりました(114.50円付近)。
ただ、1分足を見ているだけでは、何も情報を引き出せません。114.50円がレジスタンスになるのは誰でもわかりますが、いざリアルタイムでトレードしていると、反落するなどわかりません。上位足で根拠があれば、1分足では見えない目安ができるので、トレードしやすくなります。

ヘッド&ショルダーズは、意識して見ていないと活用ができないチャートパターンです。理由は、「現値と左ショルダーが遠い」からです。1時間足のA(左ショルダー)は、先週の金曜日ですから、1週間前なんですよね。1週間前の高値を意識しながら、1分足で意識するのは、簡単なことではありません。しかし、それがチャート分析のスキルだと思います。

テクニカルでトレードする際、過去の節目をいかに「今」意識できるかが大切です。節目が1週間前か、1時間前か、それとも6か月前かはわかりません。今しか見ていないと、上下に振り回されるだけになってしまいます。過去の節目は、売買が交錯してポジションのバランスが崩れた箇所です。必ずサポートやレジスタンスになりますので、再びその価格帯が意識されるということです。ラインが斜めになるのは、そこまで上げさせたくない(さげさせたくない)ため、早めに注文が入る場合と、その逆もあるからではないでしょうか。節目からの制動距離が必要になります。