3月の相場は、よく動きました。新型コロナウィルスが発端なので、ウィルスという初めての相場です。短期間で変動する値幅は凄まじいものでした。そして、私も経験したことがないチャートの形がありました。それは、「長いヒゲ」です。
先にチャートを見てください。
ポンドオージーとポンドニュージーの4時間足です。
3月9日は、ドル円が暴落した日です。その日から、ポンドオージーとポンドニュージーの上ヒゲと下ヒゲが顕著ですね。3月9日以前のチャートと比較すると、ヒゲの違いがよく分かります。1日で200pips~500pipsほど動くので、ヒゲだけでも100pips以上はにゆうにあります。これを見ると、3月9日から「値動きが変わった」と分かりますね。
結果的にヒゲが顕著ですが、最初の頃は、私は(当たり前ですが)こうなるとは知らず、順張りで何度か損切りしています。月中でヒゲが異常なことに気付いてトレードしなくなりましたが、この2つの通貨ペアで利益は出せませんでした。ドル円など、他の通貨ペアで利益を出せばいいのであって、あえてポンドオージーとポンドニュージーをトレードするのを止めた、ということです。
順張りの大敵は、ブレイクせずにくるっと反転してヒゲになること、です。通貨ペアは、2国間の強弱なので、単に気迷い状態で値幅が広かっただけ、でしょう。しかし、ここまで凄い上ヒゲ・下ヒゲは初めての経験で記憶に残りそうです。
よく、トレンドフォローの格言として、次のようなものがあります。
・押し目待ちに押し目なし
・戻り待ちに戻りなし
今回の長いヒゲは、この格言とは相場は逆になります。一方向へ突き進むのではなく、全て反転していますからね。ブレイクを期待してトレンドフォローをしていると、間違いなく損切りになります。押し目無く上げていったら機会損失になりますので、ブレイク前にエントリーする。そうすると反転して損切りになるということです。押し目を待つ、戻りを待つ、ことの大切さに気付かされます。
やみくもにブレイク手前からエントリーしていると、トータルでは勝てないです。もちろん、根拠があって、今回はブレイクするから先にエントリーしておくというのなら良いでしょう。
昨日は、オージー円を「ブレイクしたら戻り売りで考えている」と書きました。30分足を見てください。
結局、ネックラインで反発してブレイクしませんでした。Aのポイントです。ブレイクを期待してショートしていたら、連敗します。この場合、確実に資産が減ります。これは結果論であって、戻りなく下にブレイクしていた可能性もあります。「戻り待ちに戻り無し」かもしれません。ただ、そのときはエントリーできないので利益が無いだけであって、損失はないですね。
トレードは、負けを防ぐことが大事です。時にはリスクを取ってリターンを求めることも必要ですが、リスクを取らない割合を多めにしておいた方が良いと思います。戻りを待つことを基本とし、時にはブレイク前にエントリーする、というスタンスです。これを逆にし、ブレイク前にエントリーすることを基本とし、時には戻りを待つ、にするとリスクが高まります。
この考えは絶対ではなく、私のスタンスなので正解ではありません。根拠のある決め事を、自分なりに考えておくことのが重要ということです。