Y波動は、高値更新のあと、安値更新する値動きです。
テクニカル分析では、日足とか長い時間軸で使うようですが、1分足でも出現するパターンです。1分足だと、そのトレンドの高値と安値になるので、かなり短期的です。
昨日のFOMCを見てみましょう。
まず、ドル円1分足です。
3:00の政策金利発表で上昇し、パウエル議長の会見がスタートしたら安値更新しました。少し戻ったところ(矢印の先端)が指標発表のプライスなので、これでY波動になりました。上下に振ってから元に戻ったということです。
ここからどんな動きになるのかが重要です。Y波動が出ると、方向性が出るまで時間がかかる印象があります。また、Y波動は気迷い状態ですから、このままレンジになるかじりじり動くことも多いです。ドル円はY波動が出てから、下げていきました。
ユーロドルは、Y波動が出てから上げています。ただ、Y波動のあとは長いローソク足がないですね。利幅を取るには、秒スキャでは厳しかったです(あくまでも個人的なトレードですが)。
Y波動が出るヒントは、指標発表の最初のローソク足でしょうか。3:00ちょうどです。この1本が上下に振ってきたので、売りと買いが交錯している証拠です。市場が買いだけで反応したわけではなく、売りだけでもない状態です。
そのあと、どちらかにバランスが崩れることはあっても、結局過剰に反応した売りや買いの部分は修正され、Y波動になっているのでしょうか。3:00のローソク足はヒントになりました。0.75ポイント利上げしたのに、一方向に進まないのですでに織り込んでいたのでしょう。
前回のECBでも、同じようなY波動が出ています。
各総裁の発言次第ではありますが、最近の金融政策では、事前に織り込みにいって相場が極端に動き、セルザファクト的なY波動が出るのでしょうか。重要指標時の値動きは、よく観察しておいた方がいいです。マーケットが荒れて大きく動くとき、「値動きの振れ幅」がわかります。上昇と下落の値幅といいますか、上位足の流れを把握していることが前提で、短期的な振れ幅の「感覚」です。感覚はなんとも説明しがたいですが、値が飛ぶくらいのスピード感のある相場を見ることが大切でしょうか。荒れている時に冷静にポジションが取れれば問題ないとは思います。
以前は、経済指標ごとに毎日1分足を残していたのですが、2017年ころから動かない時期があって止めてしまいました。記録に残した方がよさそうな値動きが続いているので、また始めるかもしれません。