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経験値=リスクを知ること

経験値とは何でしょうか?
多くの人は、リアルトレードを実践することで、「トレードスキル」がアップし、「稼ぐ力」が上達する(多く稼げる)こと、と考えるのではないでしょうか。具体的には、下記のようなことを思い浮かべるかもしれません。

・相場観
・情報分析力
・チャート分析力
・手法の使いこなし方
・判断力
・資金管理

経験値の定義はありませんから、これは一例です。
「経験値を積むほど稼げるようになる」と考えるのが普通なのでしょう。逆に言うと、「稼ぐために必要な知識や労力」とも言えます。経験値は目に見えないものの、時間をかけるほど積み上がるもの、という解釈ができます。

確かに、トレード歴が長いほど、いろいろな相場を経験します。〇〇ショック、介入、重要な経済指標やイベント、強烈なトレンドなど・・・。毎日チャート見てトレードしますから、場数を踏めばそれなりに勝てるようになるでしょう。

私もFX歴が20年を超えてきました。
上記のようなことが経験値だとしたら、相場歴が長いほど稼げることになります。しかし、実際はそうではありません。相場歴が20年でも、利益は2億円足らずです。一方、相場歴が数年のトレーダーでも、5億や10億稼ぐトレーダーもいます。ですから、経験値=稼ぐ力、というのは、正しい部分もありますが、完全にそうとも言い切れません(相場歴が長いトレーダーでも退場することがあるように)。

そして、
私がトレードしてきて、強く体感していることが一つあります。

『リスクを知ることがきた』

ことです。
リスクを知ることが私の経験値であり、トレード歴が長くなるほど、よくわかってきます。トレード歴が短いときは、リスクを正しく知ることができていませんでした。経験値=リスクを知ること、と言っても過言ではありません。

では、リスクとは何でしょうか?
投資におけるリスクとは、「危険」「損失」ではなく、「変動の大きさ」を言います。損する可能性の高さをイメージしますが、マイナスだけでなくプラスへの変動幅も意味します。ですから、意図しない大きなプラスも、リスクが高いということです。

FXは、損益の変動がやばい位に大きく、ロットが大きくなるとジェットコースターのような資産変動の上下が待っています。リスクを「知ることができた」というより、リスクを「知ってしまった」、というほうが正しいです。知ってしまった以上、トレードで攻めまくることはできません。やはり、恐怖心があるのです。

だからといって、FXを辞めようとは思いません。
リスクを認識していると、『攻めるべきときも分かる』からです。

以前は、早く稼いで引退したい、と思っていました。
しかし、大きく稼ぐ続けるのはリスクが高く、長続きしないと思うようになりました。リスクを知ったからです。一時的に、大きく勝てる時期はありました。本気でやれば、誰もが稼げる時期は、訪れるものと思います。この時にリスクを取って大きく稼いでおくことができるかどうか、なのでしょう。

なお、リスクは、コントロールできる部分とできないのがあります。
できるのは、資金管理やロット数、トレード方法など自分で決められること。できないのは、相場変動そのものです。相場変動をコントロールできない以上、リスクを完全に排除することは不可能です。ですから、FXはリスクが高いのです。

経験値とは、リスクを知ること。
逆に、リスクを知るには経験値を積むことが求められます。
リスクを認識すると、攻める時とそうでないときのメリハリをつけることが可能になり、じゃあ今はどうするかといった投資方針を決め、実践することが可能です。何も考えずにトレードしていたら、相場歴20年、30年だろうが、どこかで大損してすぐに退場するでしょう。

トレード経験を積むと、「リスクを知ること」ができます。
何だそんなことか、と思うかもしれません。しかし、リスクの認識は、投資行動の全てに強い影響を与えます(しかも無意識のうちに)。トレードのリスクを経験し、攻める時、守る時を的確に判断できるようになる。このスキルが経験値のひとつなのでしょう。