デイトレードでは、
エントリーすると必ず迷うことがあります。それはイグジットです。「もう少しホールドしていれば、含み損が解消されるのではないか。」「決済したあと思った方向へ進んだらいやだな。」などです。利益確定で迷うならましですが、損切りはどうしてもいやなものです。
感情を入れないために、「ここを逆行したら損切りする」、と決めおかなければなりません。トレンドフォローしたなら、トレンドが否定された時がいいでしょう。しかし、トレンドが否定されるポイントも、見方が異なります。
現在のユーロドルで見てみましょう。
下記は30分足で、水平ラインが1.0800のネックラインです。①でネックラインを下抜けたのでショートするとして、②でネックラインを上抜けたので損切りすべきでしょうか?
もちろん損切りしてもOKでしょう。その場合、損切り幅は小さくなります。ただ、トレンドそのものが否定されているわけではありません。下降トレンドが否定されるのは、直近の高値を上抜けた時です。それは、下記チャートの①当日の高値です。
直近の高値が当日の高値だったので、ここを上抜けなければ戻りの範囲になります。②や③のように、高値を切り下げていますから下降トレンドは継続しています。当日の高値を上抜けたら、損切りした方が良いでしょう。そうすると、損切り幅が広くなります。
下記チャートを見てください。
①ネックライン上抜けで損切り
②当日の高値上抜けで損切り
ネックライン上抜けで損切りしていたら、無駄な損切りになっていたことになります。しかし、それは結果論であり当日高値を上抜けていた可能性もあります。
損切りポイントに迷ったときは、損切りだけを考えても答えは出ません。そこで、損益率を計算すると良いかもしれません。損切り幅に対してどこまで利幅が取れそうか、です。損切りを当日高値にすると損切り幅が大きくなるので、そのぶん利幅を取るようにします。トレンド継続中なら、トレンド回帰すると値幅が出るはずです。それをしっかり取るということです。
損益率は、最低でも1:1にしなければなりません。1回のトレードは、損切りか利益確定かどちらかになります。利益確定をすれば損切りはありませんが、もし損切りになっていたら、という潜在的な損切り幅があったはずです。それを損益率1:1に(最低基準として)しておくべきです。
なお、エントリー後に相場が形成されるので、利幅や損切り幅もかわっていきます。今回は、下記のような値幅(A=Bの2倍の値幅)が出たので、Cあたりで利益確定できればよかったのでしょう(もちろん私はできませんでしたが)。
損切り幅を広げるなら、利幅も同じように広くしなければなりません。損益率を常に考えながらデイトレードする意識を持ちたいです。ここまで利幅伸ばすから、損切りはここにする。など、いろいろな考えが出てくるので一つ一つ検討していくことでしょうか。