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インジケーターの本質を理解すること

テクニカル分析の世界では、多くのインジケーターが存在します。
しかし、誰が使っても利益を生み出す「魔法のインジケーター」は存在しません。大切なことは、インジケーターに振り回されるのではなく、特徴を理解して「使いこなすこと」です。トレードでインジケーターを使う手順は、次の通りです。

数あるインジケーターの中から、

①2つか3つほど選び
②パラメーターを考え
③組み合わせ方を決め
④エントリーとイグジットを決める(手法)

たったこれだけなので、考え方はとてもシンプルです。
しかし、実践すると難しいのがFXです。まず、そのインジケーターが何の情報をどのように指数化しグラフにしているのか、相場の何に重点を置きどこを見ているのか理解しなければいけません。

指数化している具体的なことは、たとえば次の4つがあります。

①値幅
②時間
③順位
④平均

これらを指数化しているだけです。
ですから、何を指数化しているかを知らなければ、使いこなせるはずがありません。④の「市場平均」を見たところで役には立たないと考えるなら、移動平均線やMACDを使いこなせないでしょう。①の「値幅」をよく見るトレーダーなら、RSIが向いているかもしれません。

MACDを見てみましょう。
次の15分足チャートには、上側はローソク足、12MA、26MAを、下側にMACDを表示しています。

MACDは、12MAと26MAの「差」を表したものです。
12MA-26MAが、MACDのグラフになります。赤い線は、「12MAと26MAの平均」です。2本の移動平均線が、MACDの根幹ということがわかります。2本の移動平均線の差が開くとMACDも上昇と下落をします。

そして、「2本の移動平均線で何がわかるのか」という事を自分で考え、どういうときにトレードするといいかを見つけていきます。MACDは2本の移動平均線の応用ですから、結局のところ、移動平均線を使っているのと同じです。MACDを出さず、ローソク足部分のように「12MAと26MAをチャートに表示」するだけでもいいです。

このように、ひとつのインジケーターを掘り下げていくと、いろいろと考えることが出てきます。また、似たような動きをするインジケーターは多いですが、根底にある計算方法は違います。

自分が使っているインジケーターのメリットとデメリットを説明できなければなりません。そのうえで、どういうときにエントリーするといいのか、言語化しておくことがおすすめです。機能する場面、しない場面を理解しておくといいです。感覚でトレードするのも正解ですが、インジケーターを使いこなすうえで、あくまでも基礎があってこそ感覚は磨かれるものです。

前回の記事で、チャートツールがむしろ重要と書きました。
チャートツールとインジケーターを組み合わせれば、高度なテクニカル分析ができるようになるでしょう。