資金管理には、いろいろな項目があります。
証拠金の決め方や損切り幅、理想の損益率、ロット数やポジションの入れ方、注文方法など。損失をおさえて、最大限の利益を出すことが目的です。勝ちたいけど損したくない、という感情との戦いです。資金管理の中で、ロット数やポジションの取り方で迷うことがあります。
エントリーしたいけど、自信があるわけでもない。
でも、取り損ねるかもしれない。
こんなときは、打診エントリーするようにしています。
本当に自信があるポイントだけトレードすればいいじゃないか、というのが正論です。しかし、ポジションを取らないと練習にもなりません。そこで、打診します。打診エントリーは、「とりあえず少ないロットで」エントリーしておき、思った方向へ相場が進んだら「ポジションを増す」方法です。たとえば、いつも10枚でエントリーするところ、とりあえず5枚エントリーして後で5枚を追加します。
スキャルピングの例を見てみます。
ポンド円の1分足です。
①で大きな戻りから下げ始めたので、打診売りします。
②で、実際に下げてイメージ通りになったので、売り増して通常のポジション量にします。
③で、安値までくる想定通りになり全て利益確定します。
メリットとデメリットがあるので、打診が正しいかわかりません。
①で通常ロットで入っていれば、かなりの利益になります。しかし、①でエントリー後に上昇すると損切り額も大きくなります。イメージ通りになった②で本命のロットにするのは、当然のことです。
次に、デイトレードを見てみましょう。
失敗するパターンです。
ドル円の15分足です。
下目線で、①で移動平均線がパーフェクトオーダーになったので打診売りします。どちらかというと下げそうだけど、このまま下げるか分からないのでロットはおさえてエントリーします。
②で再度パーフェクトオーダーになったので、売り増して通常ロットにします。しかし、その後は上昇して損切りとなりました。
ここでは、売り増しのポイントがよくないですね。①でエントリー後、含み益になったのは良いですが、急騰して含み損になりました。ここで、一度損切りして立て直すべきでしょう。理由は、①でエントリー後に含み損になるイメージがなかったはずだからです。結局、売り増ししたポイントも、①とほとんど同じプライスです。
イメージはいかようにでもできるので、これも正解はないでしょう。①のあとに含み損になる想定もあれば、このポジションは正しいことになります。単なる負けトレードの一つにすぎません。
ポジションホールド時間が長くなるほど、難易度は上がっていきます。打診エントリーから本命のポジションを持ち、それを全て利益確定する。安易な手出しは損失をふくらませます。個人的にはあまり得意ではないので、あまりやらないようにしています。利幅が少なくなったとしても、自信があるところで入りたい派です。しかし、たくさん練習してポジションも取ってきて、その結果今のポジション管理につながっています。まずはやってみて、ポジション管理方法を決めていくのが良いと思います。練習は、少ないロットで数をこなしましょう。