値幅計算は、トレンドラインや移動平均線と同じように、チャート分析ではメジャーな部類に入ります。毎日同じ内容を書くわけにはいきませんから、たまにしかブログに書きませんが、毎日チャート見るたびに値幅計算します。活用方法を覚えると、もう止めることはできないくらい便利です。直近のドル円15分足を見てみましょう。
値幅は横と斜めに引けますが、このように横に引くほうが簡単です。レンジができたら、ブレイクした方向へ2倍の値幅を出す、つまり「直近のレンジ幅の2倍」をとります。レンジ幅の2倍に、テクニカル的に何か意味があるかというと、何もないでしょう。2倍を意識して相場が動いているようには思えませんし、ヘッジファンドや機関投資家が見ているとも思えません。
しかし、なぜか機能することが多いです。
それは、レンジを形成した時間と値幅は、人間の心理が作り上げたものだからでしょうか。そのレンジと同じ位の時間と値幅が、次のステージで形成されているということです。時間論もからんでくるので、考えても答えは出ませんが。(どんなに適当に値幅を取ろうが、確率的に2回に1回は機能するのだから、完全に運である。という考えもできますね)
「レンジ幅の2倍」は、とてもシンプルで見やすいという点が便利です。上記ドル円のように引いたとしても、いつもトレードで勝てるわけではありません。毎日たくさん引いている中で、「これは上げるかな」「あれ、ココから下がりそう」というのが「定期的に」見えてきます。エントリーは、そのときだけ行なえばいいでしょう。
個人的には、下記のユーロオージーで天井圏の値幅をとったとき、Aでロールリバーサルを疑いました。
※ロールリバーサルはココを参照
「あ、もしかしたら下げるかも」と頭に浮かんできたので、エントリーしています。エントリーすることが前提で、値幅を取っているわけではありません。他の通貨ペアも値幅をとってチャート分析している中、エントリーできたのが、上記チャートというだけです。
毎日、「今日はノートレでもいいか。」
こう考えています。しかし、チャート分析していると、「ココから上げそう」「ココから下げそう」と頭に浮かぶので、結果的に毎日エントリーしていることになります。トレードすることを前提にチャートを見ていると、客観的にチャート分析できないのではないでしょうか。さらに、一度ポジションを持ってしまうと、もうその通貨ペアは冷静にチャート分析できません。
たとえば、ドル円をロングしたら、まともにチャート分析できませんよね。自分に有利な(上昇を後押しするような)分析をしてしまいます。ですから、ポジションを持っていないときこそ、冷静にチャート分析しなければなりません。ポジションを持つまでが勝負です。
トレードすることが前提ではなく、「上がりそう」「下がりそう」という根拠が見つかったときだけ、エントリーすることが大切です。毎日、売った買ったやっているのは楽しいですが、運任せになっていないか確認してみてください。