今の自分が専業トレーダーとして生活できているのは、過去に選択した結果によるものです。特に、20代で積み重ねた「選択と行動」の影響は甚大です。今の生活基盤は、20代の自分が築いた土台によるものだと考えています(今47歳です・・)。
トレードを生業にするなら、「過去の試行錯誤」が大切だと感じます。大人になって勉強をしていると、周囲から冷ややかな目をむけられるかもしれません。特に、FXの勉強は怪しげに思われます。しかし、若いときの積み重ねが、40代以降の人生後半戦を豊かなものにするのではないでしょうか。
わたしが20代で実践した4つを紹介します。
①ビジネス本を読みあさる
② 様々な副業を実践して失敗
③ 株のデイトレードで失敗
④ FXに全集中
① ビジネス本を読みあさる
20代前半、とにかくビジネス書や投資関連の本を読みあさりました。「お金を稼ぐ仕組み」「成功者の習慣」など、どの本にも共通していたのは「会社員の収入に依存しない生き方」が可能だということ。通勤電車の行きは日経新聞、帰りはビジネス本を毎日読んでいました。
何百冊を数年で読んでいるうちに、「自分も経済的に自立したい」「自分の力で稼ぎたい」という気持ちが芽生えました。これがトレードに進む第一歩だったと今では思います。今の時代はSNSで情報収集は可能ですが、その分野の本質を理解するには、書籍が向いていると思います。
② 様々な副業を実践して失敗
ビジネス書から得た知識をもとに、副業に挑戦しました。PCを購入し、いろいろ試しました。何をやるにしても、費用と時間がかかり挫折。どれも上手くいきませんでした。
しかし、この経験から「労働型の副業は自分の理想ではない」と気づけました。時間と場所に縛られない収入源を求める気持ちが強まり、トレードに興味が傾いていったのです。「週末起業」や「デイトレーダー」という言葉を聞いたのは、20代前半から半ばだったと思います。労働型ではないデイトレーダーに惹かれていきました。
③ 株のデイトレードで失敗
最初に手を出したのは、株のデイトレードでした。板の動きを見て、エントリーとイグジットを繰り返すスタイル(今でいうスキャルピング?)。しかし、平日の昼間は仕事です。何回か休みを取ってやってみたものの、板読みなどできる気がしません。かといって企業分析ができるほどの知識も気力もありません。長期保有するほどの忍耐力もありません。利益どころか、ライブドアショックで退場となりました。
この経験から得たのは、どれだけ稼げる方法だとしても、向き不向きがあるということ。自分には、副業も株も合いませんでした。手ごたえも全くなく、稼げる気もしませんでした。ダメだと思い、すぐに止めて次の副業にトライしてきたのは、良かったのかもしれません。
④ FXに全集中
株での挫折を経て出会ったのがFXでした。最初は「また同じように失敗するのでは」と不安もありましたが、株のような情報戦ではなく、チャートを使ってゆっくり分析できるのが良いと思いました。
最初の数年は上手くいきませんでしたが、それでも、チャート分析をもとにコツをつかめば上手くいくような気がしていました。リーマンショックで大損をしても、チャート分析を繰り返していくうちに「これはいけるかも」と確信するようになりました。
何よりも良かったのは、FXは24時間市場が動いており、自分のライフスタイルに合わせて取引ができることです。仕事から帰宅し、21時から25時までのボラティリティが高い時間帯にトレードできるのは、株とは大違いでした。そして、テクニカル分析が機能しやすい点です。ここから本気で、FXに時間と労力を全集中する決断ができました。
まとめ
20代の10年間は、まさに自己投資の時期でした。
本を読み、失敗を繰り返し、試行錯誤を続けた結果、FXに活路を見出すことができました。そして、ようやく30代に入り専業トレーダーになれたのです。
特に重要だったのは「自分に合わない副業を切り捨てる勇気」です。他の人が、いとも簡単に成功しているのだから、自分にもできるはずだと思い込み、その分野に固執していると時間の無駄になります。変に努力するのではなく、自分にできないことはすぐに切り捨て、違う分野を試すことです。いずれ、自分に合うフィールドが見つかるでしょう。わたしの場合は、それがFXだっただけです。
今歩んでいる人生は、過去の選択の積み重ねでできています。トレードは決して楽な道ではありません。むしろ失敗の方が多いです。しかし、その失敗が勝ち続けるための基盤になります。FXにおいても、まずは検証し、自分に合わないやり方を捨てること。そのためには、試行錯誤が必要になるのです。