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年初来高値のトレード作法

トレード対象の通貨ペアが、最高値や最安値付近にきたとき、ポジションを取るか迷うことがあります。高値を更新してほしいときはロング、いったん下がってほしいならショート。注意すべき点は、希望でトレードしてしまうことです。

・高値更新してほしい(するだろう)
・反落するだろう(反落してほしい)

これでは、ただの勘になってしまいます。方向性が出る前にポジションを持つには根拠が必要です。結果が出るまで待つのが安全なのでしょう。結果が出てからその方向へ乗れば充分です。

現在のユーロオージーが年初来高値なので、見てみます。
まず日足です(下記チャート)。現在がAで、1.6785あたりが年初来高値です。ここをブレイクするか、反落するかは全くわかりません。テクニカルではどちらも解釈可能だからです。

方向性がでやすい場面ですし、上下どちらに進むにしても天底で乗れるチャンスですから、ロングもショートも早くエントリーしたくなる気持ちはあります。しかし、希望だけでエントリーすると、単なる賭けになってしまいます。

ではどうすれば良いでしょうか?
ローソク足の早い上下動を見ていると、振り回されます。そこで、移動平均線だけを見て、ゆっくりした動きで判断するようにしています。下記は、15分足の移動平均線だけです(ローソク足は消しています)。短期、中期、長期の3本のEMAです(25、75、200EMA)。

パーフェクトオーダーですから、上昇圧力が強いことは間違いありません。かといってレジスタンスが強く、下げ始めているわけではありませんから、ショートはまだ早いでしょう。ロングするにしても、少なくとも短期EMAが上にブレイクするまでロングは待つ。そのときは、ローソク足は先に上昇しています。移動平均線がブレイクするまで待てば、ダマシも防げるでしょう。

どうしても最高値付近ではポジションを持ちたくなりますが、方向性が出るまでしっかり待つようにしています。方向性は、ローソク足だと動きが早すぎるので、移動平均線で判断する。これもトレード作法の一つです。

※EUR/AUDだけでなく、GBP/AUDとGBP/NZDも年初来高値という点では、似たようなチャートです。後の2つは、書いている今ブレイクしました(10:30)。3通貨ペアで移動平均線の形は微妙に違うので、比較および分析したいと思います。