チャート分析 PR

トレンドなのに勝てない理由とは

FXは、ポジションホールド時間が長くなるほど、トレンドフォローが基本になります。秒スキャなどの超短期売買は、ちょっとした値幅が出る方向へエントリーしますから、順張りも逆張りも、どちらも可能と思います。

では、トレンドフォローのポジションを持っていれば、簡単に利益は上がるのでしょうか。ずっとポジションを持っていれば、トレンド方向へ進みますから利益は出ます。しかし、トレンドといっても一方向へ進むことはなく、FXは「とにかく揺り戻しが激しい」のが特徴です。ですから、意外と難しいものです。

ドル円を見てみます。
3/24~6/30まで、14週間にわたって上昇トレンドが発生していました。最初から最後まで、ロングポジションを持っていれば、1500pipsという大きな利幅が取れます。

しかし、急落や押し目、レンジの期間もありますから、ずっとホールドするのは現実的ではありません。直近の高値を上抜けて、高値をぐんぐん伸ばしているときなら、誰が見てもトレンド更新中と分かります。では、そのような日はどれ位あったのでしょうか。

ABCが、直近の高値をブレイクして日足陽線になった箇所です。
70本のローソク足のうち、これが13本です。高値を更新してぐんぐん上昇しているときですから、思ったより少ないですね。他の57本は、もみ合いや、上げるにしてもじり上げです。

ですから、トレンドフォローといっても、実は、誰が見てもトレンド継続と分かり、利幅が取れる箇所は少ないのです。

これを理解しておかないと、「トレンドが発生しているのにいつも勝てない」という苦手意識が出てしまいます。70本のローソク足のうち、13本が高値更新の陽線ですから、少ないですね。14週のうち、週1回だけ大きめの利幅が取れるトレードができればいいのではないでしょうか。それ以外は、たとえ利幅が少なくても、エントリーしそこなったとしても、大きな負けさえなければ、週間で利益が出ます。

トレンドだから、がつがつ取りにいく。
そうではなく、トレンドの特徴を理解することが大事です。週1回だけでも利幅のあるトレードができれば、メンタルも余裕ができますし、利益も充分残ります。求めすぎない、しかし、取れる箇所はしっかり取る、というバランスでしょうか。