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ドル円5年間ボラティリティ

2021年の後半に入り、7月も来週で終わりを迎えます。
ドル円の今年の高値安値の値幅は、今のところ約900pips(9円)です。900pipsがどんな数字なのかですが、極めて低い値幅で、これまでの歴史の中でも低ボラティリティになります。

週足を見てください。

トランプラリーで、2か月で1,700pipsもの上昇があった2016年後半でしたが、そのあとは、ピタリと値動きが止まりました。2017年で1,000pipsほどの値幅になり、このとき、「歴史的な低ボラティリティ」と言われました。2018年からはボラティリティが復活するかと思いましたが、そんなことはなく、歴史的低ボラティリティを更新し、現在に至ります。

今年は、今のところ900pipsですから、このあと低ボラティリティを抜け出すには、最高値か最安値をブレイクして値幅を出すしかありません。ただし、今年最安値(102.60円付近)を更新することは考えにくいですね。そうなると、最高値(111.60円付近)を更新するしかありません。

6/28の記事で書いたように、日本の個人投資家のポジションは、円買い(ドル円だとショート)に傾いています。ですから、今年の最高値更新となると、これらのポジションが少なからずストップにかかります。IMMの機関投資家勢は円売り(ドル円だとロング)方向にポジションを取っていますから、ドル円は上昇の勢いが出るかもしれません。

値幅や方向性は、実際どうなるかわかりませんし、考えても意味ないかもしれません。ただ、現在どんな環境でトレードしているのかは、よく理解しておいた方がいいです。その通貨の背景というか、各国の為替市場の状況は、なんとなくでもいいので理解しておきましょう。そうすることで、状況が変わった時に、気付くことができます。皆さんもこれから長期に渡ってトレードするでしょうから、長期的な状況変化に対応できないと、トレードではいずれ勝てなくなります。私も他人事ではなく、同じ条件です。値動きの変化に対応できないと、同じやり方に固執するはめになります。大きな流れは、定期的に考えるようにしています。