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通貨強弱の連動性

FXでは、似たような動きをする通貨ペアがあります。
「AUD/USDとNZD/USD」、「クロス円どうし」などです。いつも同じではなく、「同じになる時がある」というだけです。ドルが買われれば、ドルストレートはドル買い方向になりますし、円が強烈に売られれば、どのクロス円も上昇します。

トレードでは、先行して動く通貨ペアがあり、追随して他の通貨ペアがその方向へ進むようなイメージです。似たような動きだな、と感じたら、遅効する通貨ペアでトレードすればいいでしょう。直近では、先々週に急落し、先週V字回復したオージードル、オージー円、ポンドドル、ポンド円、ユーロドル、ユーロ円が似たような動きをしています。

オージー円とユーロ円を比較してみます。
4時間足を見ると、同じようなV波動がでています(V字回復)。

《ユーロ円4時間足》

《オージー円4時間足》

細かく比較すると、値動きは違います。しかし、V波動が出た相場だけは、似ていますね。先々週から、一時的に連動性があると考えていいでしょう。この連動性は、一過性であり、いつ終わるか分かりません。今だけの見方です。ポイントは、V字回復後のもみ合いです。もみ合ったあと、上下どちらに動くのか、気になるところです。

そこで、下位足の1時間足で観察してみます。
まずユーロ円です。

アウトラインを引くと、流れがわかりやすいです。

高値を切り下げて4日です。

似たような動きをするなら、オージー円も同じようなアウトラインが引けるはずです。高値をじりじりと切り下げるでしょう。

実際には、次のようになっています。

ユーロ円よりも、緩やかですね。高値を切り下げてまだ2日です。

この場合、ユーロ円の方が先行して高値を切り下げ、オージー円が追随しています。もちろん偶然かもしれませんし、全てのチャートに当てはまる見方ではありません。しかし、一時的に似たようなチャートの形が出たときは、連動します。ポイントは、動く出すときに時間差がある点です。何かの通貨ペアが下げたら、連動している他の通貨ペアも下げる、という具合にです。時間差は、数分の時もあれば数時間~数日の場合もあります。

ですから、他のクロス円の下げを確認出来たらオージー円をショートする。などできます。単体のチャート分析ではなく、他の通貨ペアと比較することで情報が引き出せることがあります。なので、多通貨ペアを監視することが大切になのです。同じような動きをしている通貨ペアは、どちらでトレードしていいか分からない場合があると思います。そのときは、よく観察し、期待値が高いポジションは何かを考えるようにしてください。自分で考えると、スキルアップします。