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関税ショックで学ぶ2つの教訓

トランプ関税に世界が振り回されています。
為替や株も激しい乱高下で、一方的に暴落するのではなく、上下に振ってくる相場になっています。振れ幅が大きく、ロングとショートのどちらにポジションを取っても、ブレが大きくなります。ちょっとした『ためらい』が大損を招くので、ポジションを持っている時は気が抜けません。

そして、今回の相場でわかったことが2つあります。

①価格を予想することはできない
②資金管理の重要性


①価格を予想することはできない

今回の大暴落相場は、誰が予想できたでしょうか。おそらく、誰もできないでしょう。

トランプ大統領が、どのような意図で追加関税を発表したかわかりませんが、たった一人の要人発信一つで、こんなにもマーケットが乱高下することに驚きました。トランプ大統領も一人の人間です。心のうちにある不満や感情があり、吐き出したのかもしれませんが、それを読むことはできないです。ですから、われわれ個人投資家が、今後も、要人発言を毎回当てることなど不可能です。

また、ヘッドラインニュースが出てマーケットが反応し、暴落を回避したとしても、その後の値動きも予測することはできません。マーケットがどのように織り込むか、これまた予想することはできないです。つまり、マーケットにインパクトを与える出来事があったとしても、その前はもちろん、インパクトを与えた後も、相場にどう影響するかわからないのです。したがって、価格を予想することは、できないです。

チャートの先行きを予測できないのは、これまでと何一つ変わらない事実ですが、改めて認識しました。これまでも、価格が予測できないからこそテクニカルに頼って売買の判断をしてきました。しかし、テクニカルはあくまでも自分だけの根拠にすぎず、売買するための単なるこじつけにすぎません。トレード手法など砂上の楼閣であるとも考えています。

ただ、機能する場面も多々あるのも事実です。価格を予測することができない以上、視覚的に判断できるテクニカルに頼るのが良く、自分が使っているテクニカルが機能しそうな時だけトレードする、という向き合い方が重要になると思います。

②資金管理の重要性

ここでいう資金管理は、利幅や損切り幅、アセットアロケーション、ポートフォリオといったことではなく、資金に対するロットの大きさです。少しでも早く儲けたいがために、ポジション量や取引枚数を多くし過ぎることは、よくあります。しかし、元手資金に対してロットが大きいと、今回のような暴落があると、予想外の含み損が、短時間で急拡大します。

ロットが少なければ、含み損はそこまで大きくなりませんから、損切りするか、ナンピンするか、それとも様子見するかを冷静に判断することができます。損失が少ないからです。

しかし、資金に対してロットが大きいと、短期間で予想外の含み損が拡大するため、焦りや恐怖に襲われます。時間と損失額の大きさのダブルパンチがおそってきます。冷静な判断をするのは、まずできないでしょう。短期間で、証拠金がなくなるほどの含み損を抱えるなど考えてもいませんから、その変動に耐えられなくなり、余儀なくロスカットをすることになります。どちらにしても、ロットが大きすぎると、含み損の広がりが異常なほど早く、大負けした時に口座資金のほとんどがなくなります。

今回のような暴落は、めったに起こることではありません。ですから、資金に対してロットが大きかろうが普段はあまり気になりません。むしろ、ロットが大きくないと儲けが少ないので、あえてフルレバレッジでトレードする方も多いでしょう。しかし、定期的に暴落は起こります。その時に余力がないとどうすることもできないです。

暴落が起こった時に、しっかり余力を残しておけば、買い増しをして大きく勝つことができます。長く生き残っていて、さらに億単位で勝っているトレーダーは、暴落して含み損をかかえたとしても、まだまだ余力があるのです。それは、元手資金に対してロットが大き過ぎず、暴落がきても耐えられる資金管理をしている証拠です。つまり、退場しないから長く生き残っているのでしょう。

【まとめ】

価格を予測することができないからこそ、資金管理をしっかり行なう必要があります。予想外の暴落がきても、余力をしっかり残しておくことが大切です。そのためには、普段から適切なロットでトレードしなければなりません。

早く儲けたいからといって、いつもフルレバレッジでトレードしていると、今回のような暴落相場で、短期間で大損する可能性が高まります。めったに起こらないけど定期的に必ずやってくる暴落相場。証拠金に対するロットが大きいと、ちょっとした上下で損益変動が大きくなりますから、冷静に判断できなくなります。

トレード手法とか、売買タイミングなどのテクニック云々よりも、まず適切なロットでトレードしているかチェックしてみて下さい。

マーケットには、個人の億トレーダーがたくさんいます。10億を超えるトレーダーも多いです。値動きを予測することはできなくても、『トレードで勝つこと』はできるということです。想定外の相場のときに、生き残っているからです。それは手法の良さだけでなく資金管理を徹底しているから、わたしはそう考えています。