トレードスキル PR

オシレーターと相場の波

先週の米雇用統計は、ドル買いになりました。夏枯れが心配ですが、新しい相場に期待したいです。今日はゴールドが急落しており、ファンダメンタルだけ見ていると何かしらのニュースが出ますので、迷いが生じてポジションが取れなくなります。

「ゴールドが急落したから何かのポジションを取る」というのは、振り回されるトレードです。短期売買では、ポジションを取るタイミングをニュースで判断するのではなく、最終的にはテクニカルで決めるべきでしょう。

ポジションを取るときに重要なことは、「現在の相場の波」を把握しているかどうかです。もし把握していれば、エントリータイミングは、ファンダメンタルでもテクニカルでも何でも構わないと思います。しかし、「相場の波」を把握するには、テクニカル分析が必要です。以前からオシレーター系のインジケーターを見ていますが、相場の波を把握するには、有効です。(オシレーター系を使ったトレードのルール化はできていませんが)

ポンドドルが分かりやすいので、1時間足で見てみます。

トレンドのあと、レンジがでています。相場の波とは、トレンドやレンジの上下動を見極めることです。トレンドなら、高値と安値の切り上げ方を把握する、レンジなら、上限と下限を見つけることです。チャネルラインを引くと、わかりやすいでしょうか。現在は、レンジを下抜けるのか、それともレンジ内に戻るのかの局面ですね。チャートの下部にストキャスティクスとRCI、2つのインジケーターを表示しています。

もし上昇トレンドの波がわかったら、どこかでロングすれば利益になります。少なくともショート戦略はないですね。押し目でロングすれば一番利幅が取れますから、押し目を見つけるのがいいでしょう。そこで、ストキャスティクスとRCIが売られ過ぎになったらロングのシグナルと過程します。

下記の丸印(上昇トレンドの部分)が、2つのインジケーターが売られ過ぎになり、ロングのシグナルが発生した場面です(Lのポイント)。

4回のシグナルが発生しています。
全てのシグナルが、エントリー後に爆上げというわけではありません。しかし、4回のうち3回はシグナル後に少ない含み損のあと高値更新しています。含み損がダメなわけではなく、そのあとの利幅が重要です(損益率のこと)。利幅が取れますから、上昇トレンドのときに、オシレーター系で押し目をはかる分析は、あながち間違っていません。

では、レンジの部分を見てみましょう。
レンジでは、2つのインジケーターが買われ過ぎたらショート、売られ過ぎたらロングです。Sがショートの、Lがロングのシグナル発生したポイントです。6回のシグナルが発生していますが、こちらも、あながち間違っていません。もちろん、トレンドとレンジの波の両方とも、後付けになります。しかし、途中でイメージすることはできます。イメージとは、「トレンドならココから上げる」「レンジならココは反落する」などの想定です。「今トレンドかも」「今レンジかも」という想定です。

結局、トレードはイメージがどれだけ鮮明に描けるかどうかなので、それが間違っていても描くことに意味があります。イメージが正しければ利を伸ばす、間違っていれば早めに損切りをするという「損益率」を考えることが次のステップです。イメージが描けないのにエントリーするから、ニュース一つに振り回されたり、損切りができない、損益率がめちゃくちゃになるのです。

視覚的に、押し目やレンジの上限(下限)を見つけるために、オシレーター系も活用できると思います。オシレーター系が売られ過ぎ、買われ過ぎになったら、「今の相場の波は?」と考えてみることが大切です。オシレーター系が先導してエントリーポイントを教えてくれるのではなく、考えるポイントを明確にしてくれるのです。