トレードで利益を上げるには、エントリーポイントも大事です。
そして、もっと大事なのがイグジットポイントだと考えています。何年もトレードしていると、知識や経験も固まってきて、自分なりの癖がでてくるので、エントリーポイントはおおよそ決まってきます。しかし、イグジットは決まらないんですよね。テクニカル的に無理やり決めないと、そのときの雰囲気でイグジットすることになります。
イグジットは、いわゆる出口戦略です。
エントリーしてみると、想定外の動きばかりで、エントリー前に決めていた出口戦略を守るのは難しくなります。中央銀行の金融政策も出口戦略が難しいのではないかと思います。トレードも同じです。スキャルピングなら、ポジションのホールドは数秒や数分ですから、実は1回ごとのイグジットはそんなに難しくないと感じます。しかし、たった1回だけ損切りをちゅうちょしたことが大損につながるケースがあるので、全てのトレードで実践するのは難しいのです。
私が参考にしているイグジット方法は、「値幅観測」です。
※値幅観測の基本を知らない方は、「デイトレード手法」のイグジット方法を参考にどうぞ。
値幅観測では、水平ラインで値幅を取るのが基本です。水平に値幅を取るということです。
そして、「斜めに値幅を取る」のが応用です。斜めにチャネルラインを引くので、フィボナッチチャネルを引くのと同じ意味です。斜めに値幅を取れるようになると、トレードが楽しくなります。
まず、水平に値幅を取る例から見ていきましょう。
下図は、ボックス相場を下抜けて下降トレンド回帰した場面です。ボックス相場がでると、値幅取りやすいです。2倍の値幅が出るので、「E計算」です。
2倍の値幅は、そこでトレンドが終了するわけではありません。上記のように、一時的に反転するので、イグジットに適しているという意味です。この後、トレンドがどこまで進むかわかりませんし、単なるイグジットの目安でしかありません。
そして、斜めに値幅を取ったのが下記です。
斜めに値幅を取る、つまり、フィボナッチチャネルを引くと、2倍の値幅でたときに達成感があります。上記のように、チャネル下限にタッチしない場合もありますので、2倍付近という捉え方をしています。引き方によって角度がかわるので、タッチするかどうかは重要ではありません。もちろんピッタリ機能するラインが引けるのがベストではありますが。
※斜めに引く値幅は、オージー円で9/6のブログで同様に使い方をしています。
2倍の値幅を達成して反落している例です。
なお、現在のドル円だと、下記のようなラインが引けます。
しかし、トレンド相場ではないので、使い方は違います。
最初のポンドオージーの場合は、あくまでもトレンドは発生している場面で活用しました。値幅は、トレンドが出ている時にとりやすいです。ドル円の場合は、もみ合いの場面です。もみ合いのレンジばかりで値幅を取っていると、いつかブレイクしますから、使い方が違う点に注意が必要です。
ラインを横と斜めにひき、全体像を認識しながら、イグジットポイントをさぐります。
トレードが飽きないのは、毎日違う相場で、チャートから引き出せる情報がいつも違うからかもしれません。