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下位足ダマシは上位足のヒゲ

日経が暴落していますね。
投資商品は、上げ続けるものはなく、上げたら下げる動きを繰り返すのが原則です。ボラティリティとリクイディティがある投資対象なら、必ずそうなります。参加者がいない商品だと、上げ止まりや下げ止まりが発生しますので、トレードには向いていません。FXだと、スキャルピングやデイトレードには向いている通貨ペアは限られています。主要通貨ペアを手がけていれば問題ないでしょう。

さて、ポンド円が、5分足でダブルトップをつけています。

Aを見ると、ネックラインを何度も上下に突き抜けています(昨日のニューヨーク後半、8時間ほど前)。
このとき、5分足だけ見ていると、ネックラインが機能していないように感じてしまいます。「どっちなの?」と迷ってしまいますね。教科書的な値動きではありません。実践では、このような応用をきかせる必要がある相場が多々あります。基本のチャートパターンだけで、トレードできるものではありません。

上位足を見てみます。
1時間足です。

実は、1時間足では帯状のネックラインになっているポイントでした。約20pipsの値幅がネックラインになり、何度も上下にブレイクしている価格帯です。チャートの基本を思い出すと、次のような原則があります。

「下位足のダマシは、上位足でヒゲになる」

これがチャート分析の大原則です。
自分が見ている時間軸だけが全てではなく、上位足~下位足まで、くまなくサポート帯・レジスタンス帯を探す必要があります。今回のように帯状になっていることも多く、ピッタリ「この価格がサポートである」といえないこともあります。なんとなくこの辺、という場合です。下位足がダマシに終わっても、それは上位足で見ると、たんなるヒゲにすぎない場合があるので注意が必要です。

特に、今日トレードして利益を上げようとすると、なんとかエントリーしようとします。そうすると、1分足や5分足などの短い時間軸で勝負しようとするので、大局を忘れがちです。今回のようにネックラインが帯状だと、同じポイント何度も上下動するので、かなりの確率で往復びんたをくらいます(ロングしても損切り、ショートしても損切り)。帯の中でトレードするのは、方向性が決まっていないので難易度が高いです。あえてポジションを取る場面ではないと考えています。帯状のネックラインをどちらかに抜けた後で、より期待値の高い場面はやってくるからです。トレードは全てにおいて、上位足を前提として今下位足でチャートを形成している、という事実を忘れないようにしましょう。