複数のポジションを順番に決済するとき、どのポジションから行なうのが良いでしょうか。
① 含み益が大きいポジションから決済する
② 含み損が大きいポジションから決済する
どちらにしますか?
複数ポジションを持ったら、いずれ決済しなければなりません。
全ポジションを一括で決済するか、それとも一つずつ順番に行なうのかは、時と場合によります。順番に決済する場合、どのポジションを決済し、どのポジションを残すのかにより、常日頃の投資心理が垣間見られます。
多くのトレーダーは、①を選ぶのではないでしょうか。
含み益を決済し、確実に利益を確定する。一方、含み損は確定させなければ損失にはならないので、含み損が減るまで待ちたいという気持ちになります。
しかし、この行動は「利益は早く確定したいけど損失は先延ばしにしたい」という欲であり、損大利小という勝てないトレードにつながる、とてもやっかいな心理の働きです。また、このような心理は、日ごろのトレードににじみ出るものです。
トレードに正解はありませんが、②の含み損から決済し、含み益のポジションを残す方が良いです。さっさと含み損は消して、含み益のポジションを伸ばすという心がけがあれば、損益率の良いトレードが普段からできるようになります。
含み損のポジションを残してしまうと、含み益のポジションを見る時間が少ないのですから、トレードに自信が持てないとか、FXはつらいものになってしまいます。ですから、含み損ポジションばかり残していると、トータル損益に悪影響があるのではないでしょうか。
まず、ポジションを複数持つ理由はさまざまです。
① 分割エントリー
② 無計画なナンピン
③ 計画通りの買い増し(売り増し)
④ 含み損を取り返す短期勝負の売買
⑤ 打診からの本命エントリー
他の理由もあるでしょうが、こんなものでしょうか。
含み損から決済し、含み益ポジションを残し、さらに含み益が増えて大きな利益になったとき、「トレードはこうやって勝っていくのか」と認識できてトレードが楽しくなるでしょう(含み益が減ってしまうつらさもありますが)。
含み損を減らす努力をするよりも、含み益がぐんぐん増えていくポジションを、どれだけこなせるかが大切です。長期にわたってトレードしていくなら、このような損小利大のトレードを心がけたいです。含み益のポジションを見る時間を多くしましょう。