ドル円が、24時という遅い時間でしたが131.30円のネックラインをブレイクしました。
どんな相場でも、ブレイクしたとき思うことは2つです。
① このままトレンドが出るのか
② 反転してレンジに戻るのか
トレンドが続くかどうかです。
誰もが同じことを考えるのではないでしょうか。判断するには、それまでの経緯を把握していなければなりません。また、どんなブレイクをしたかによります。わかることをつなぎ合わせ、トレードします。昨日のドル円を見てみましょう。5分足です。
.131.30円をブレイクしたのがAで、経済指標がきかっけでした。
それまで大きなトレンドはありませんでしたので、ネックラインの役目は「ブレイクしてトレンドを発生させる」といえるでしょう。
トレンドを止めるためのネックラインではありません。
ただ、Aを上抜けただけではトレンド発生とは言えません。そこで、押し目が必要になります。押し目は、第1波のあとの修正波で、Bです。ここを1分足で詳しく見てみます。
ネックラインより上でしっかり押し目を付けています。ブレイクしてからトレンドが出たので、Bのあと上昇すればトレンド回帰がイメージできます。もちろんBから上昇せず、下げる可能性もありますから、Bより前で、Bの後を予想するのは難しいと思います。Bという押し目があるから、その後の展開がイメージできます。
では、ポンドドルの短期トレンドを見てみましょう。昨日のロンドン時間でした。ドル円と違い、ネックラインをブレイクしてもトレンドが出ませんでした。まず、5分足です。Aの1.2060はストップロスがありました。
Aの手前では、1.2060が意識されるでしょう。
しかし、Aをブレイクしたら上昇トレンドになることなく、レンジになりました。どんな環境だったのでしょうか。1分足で見てみます。
大局などは置いておき、1分足だけで見てみます。
ネックラインに到達するとき、すでにエリオット波動の上昇5波の最後の波でした。ドル円と違い、ネックラインに到達するまでにすでにトレンドが出ていました。
ネックラインより下に、すでに修正波が2つあります。つまり、このネックラインはトレンドを止めるためのレジスタンスになる可能性があるということです。トレンド発生からネックラインブレイクまで、すでに100pipsの値幅が出ていますし、そのまま上げるには余程の買い材料が必要になるでしょう。ドル円のように、じりじりと上げてネックラインブレイクでトレンド発生、ではないのです。
もちろん後付けですし、いつもそうなるとは限りません。
しかし、ポンドドルもドル円もリアルタイムで見ていましたが、ネックラインをブレイクしてトレンド発生したドル円の方が、「これはもっと上にいきそうだ」という感じがありました。これは主観ではなく、ネックラインの上と下での、過熱感の差です。ポンドドルは、ネックラインにぶつかるまで1時間トレンドが発生していました。また、ネックラインの下に、すでに修正波がありました。ですから、ネックラインブレイクで達成です。
ブレイクしたとき、どちらにいくのか右往左往するのではなく、やるべきことは、しっかりとブレイク前の環境を把握することです。動いているプライスを見ていても戦略は決まりません。それまでの経緯に答えがあるはずです。前の市場、今がニューヨーク時間ならロンドン時間を、チェックしましょう。