ポンド円の上昇トレンドが継続しています。
日足を見てみましょう。
2020年11月9日から上昇トレンドがスタートしています。
2020年11月9日は、ファイザーによる、コロナワクチンの臨床試験結果がよかったことから、ポンドが急騰した日です。2時間で200pips上昇し、ここから上昇トレンドになりました。今でこそ、全世界でワクチンを打っていますが、このころはワクチンができるかどうか、という時期だったのですね。ワクチン関連のヘッドラインで、相場が乱高下していたのは覚えています。
さて、日足を見て、さらに上げるように見えるトレーダーもいれば、そろそろ下がるように見るトレーダーもいます。また、ラインの引き方しだいで、予測に自信がついたり、目線が正反対になるなどします。ラインの位置により、チャートの印象が変わるからです。
下位足の1時間足でチェックしてみましょう。
横ライン、斜めのラインを引きました。
2つのラインが交わるポイント、Aは、大きな壁になる場面です。昨日、ココを上抜け失敗していますから、買いが続かなかったのでしょう。売り圧力に負けています。現在は、この水平ラインより下ですから、上がりそうに見えません。下げそうにも見えますね。
では、同じチャートで、ラインの位置を変えてみます。
このチャートだと、水平ラインも斜めのラインも、現値より下です(現在はA)。ですから、ラインが強いサポートになり、上げそうに見えますね。少なくとも、先ほどのラインよりも、まだ下げそうにない印象を受けます。このように、ラインの引き方により、チャートから受ける印象が異なります。トレーダーにより引き方は異なりますから、ライン分析をしていても、ロングの人、ショートする人がごちゃ混ぜになるのは、このためです。
ラインは便利であると同時に、危険でもあるのです。チャートを見たときに、ササっと引いたラインだけで判断していると危ないとわかりますね。ですから、1回引いたら、それがどう反応するのかを確認し、何度も引いては消す作業を繰り返すことで、より客観的に見られるようになります。パッとチャートを見て、パッと引き、すぐにエントリーする。これは危険です。
同じ角度のラインを複製し、いろいろな起点に合わせてみるなど、してください。高値と安値だけを結ぶのではなく、「角度」「長さ」なども検証しましょう。反応しているラインを見つけてください。
そして、今のポンド円で一つ言えることは、「ショートは避ける」ということです。理由は、たった一つです。「下向きのラインが引けないから」です。1時間足で見てみます。
上昇トレンドラインは引けましたが、下向きのトレンドラインは引けません。上記のように、短いカウンタートレンドラインになってしまいます。ですから、ショートする根拠が見つけにくのです。下向きのラインが引けないなら、ショートしないということです。引けるようになってから、ショートを考え始めます。
上昇トレンドラインは、チャートの左端から右端まで引けます。しかし、下降トレンドラインは、こんな短いものしか引けません。それが違いです。
なお、日足だと下記のように引けます。
下降トレンドラインに見えないことはありません。
機能していることは間違いないでしょう。1時間足では下向きのラインが引けませんが、日足では引けます。「なんだ、引けるじゃないか」となりますが、見る時間軸が異なれば、チャートの形もかわります。マルチタイムフレームの観点さえ忘れなければ、問題ないでしょう。日足で下がりそうなら、1時間足で下向きのラインが引けるようになったらショートする。これだけです。
日足だけでトレードするわけではないので、総合的に判断し、トレードの根拠が説明できればOKです。