重要指標が発表されると、乱高下したり指標をきっかけにトレンドが発生します。短時間でボラティリティが高まることが多く、スキャルピングのチャンスです。ただ、どう動くのか全く予測できない難しさもあります。数字しだいで上下するので、対策のたてようがありません。
ではどうトレードするのか。
答えは簡単で、「指標後の値動きを見て判断する」です。指標前は何もしなくて良いでしょう。スキャルピングならポジションがありませんから、準備が楽です。デイトレードやスイングトレードだと、ポジションをどうするか指標ごとに考えなければなりません。
指標で一方向に進んだときは、トレンドを疑います。数分間反転せずに一方向へいくと、その方向が強いと判断します。昨日の雇用統計のドル円なら、発表後に急騰して数分間反落しませんでした。なので、ロング目線でスキャルピングしました。これは順張りになるので、押し目をはかることが大切です。押し目から順張り回転すれば、利益になります。
そして、押し目をはかるのにフィボナッチリトレースメントをよく使います。昨日の雇用統計1分足です。

AB間の23.6%がCです。
押し目になって上昇トレンドが継続するなら、どこかで反発します。それをフィボナッチではかります。個人的には、23.6%、38.2%、50.0%の3つを押し目として考えています。もしトレンド回帰するなら、この3つのうちどこかで反発する想定です。昨日のドル円は23.6%で反発しました。
では、おとといのADP指標時のドル円1分足も見てください。

AB間の23.6%がC、38.2%がD、50.0%がEです。23.6%で反応しますが反落せず、38.2%は上抜け、50.0%で反落しました。50.0%は半値戻りですから、わたしは半値でトレンド回帰しなければ順張り回転は止めます(上昇トレンドの場合は半値押しまで順張りロング回転)。
おとといのポンドドルも見てみます。

ADPの前に、ヘッドラインが出ました。AB間の38.2%がCです。半値戻りする前に売りがどんどん入るので下がるのでしょう。そのため、23.6%や38.2%からトレンド回帰します。半値押し、半値戻しは、指標後によく見ておくと良いです。
もちろんトレンドが出ない指標も多いですし、フィボナッチが機能しているわけではありません。結局はフィボナッチの数字など偶然でしかないのでしょう。
しかし、23.6%、38.2%、50.0%あたりで「売買のバランスが崩れる」「押し目や戻りが意識される」ポイントになる確率は少しはあります。押し目や戻りを待っている人間やシステムがいるからです。それが相場の特徴と考えています。特に、半値押し、半値戻しはより意識されるポイントです。急騰や急落後の「半値」はおさえておきましょう。