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高値と安値は斜めに進む

相場では、直近の高値と安値が、目先のサポートやレジスタンスになります。チャート分析の基本です。チャートを開いて高値と安値に水平ラインを引けば、すぐにサポートとレジスタンスを簡単に見つけることができます。

ただ、注意点があります。
簡単だからといって水平ラインばかり引いていると、相場の見方を横だけに固定してしまう恐れがあります。価格は斜めに進むものであり、斜めに引くラインが重要であることを忘れてはいけません。

先週までのポンド円を見てください。
チャートは15分足ですが、チャネルラインを見るとわかるように、高値と安値は斜めに進んでいます。

チャネルラインの引き方は、高値側にトレンドラインを引き、次に安値側にアウトラインを引きます(上昇トレンドは逆)。①200EMAが斜めにまっすぐの時は、この200EMAに沿って引くと簡単にトレンドラインは引けます。次に、②アウトラインを安値側に持っていくだけです。

こうすればチャネルラインは引けます。

Aのようにトレンドラインからはみ出す、BCのようにラインに届かないことも多いので、ラインはぴったり機能するのではなく誤差を持つようにします。ここでは、高値を安値を斜めに切り下げていることに着目してください。

下記のように、前日の安値に水平ラインを引くだけでは詳細なチャート分析はできないと考えていいでしょう。Aの安値に水平ラインを引いても、翌日はその水平ラインを何度も上下に抜けており、水平ラインだけでトレードすることはできないでしょう。

BやCも同じで、前日の安値に水平ラインを引いても、翌日は水平ラインを挟んで何度も上下動しています。水平ラインを下抜けたからといって、下降トレンドが強まるわけでもありません。また、水平ラインできれいに反発することもありません。

ですから、水平ラインだけでなく斜めのラインをしっかり引くのがポイントです。もちろん水平ラインが機能し、S波動が出ることも多いです。水平ラインだけで勝てる場合もあります。大切なことは、見方を横だけにしない、ということです。相場は斜めに進んでいますから、ライン分析では斜めの切り上げ、切り下げ方に注目する視点は忘れないようにしましょう。