チャート分析 PR

チャートの右側で止める引き方

昨日の記事では、「プライスが止まる」「プライスがブレイクする」ネックラインをポンド円で引きました。それがどうなったかというと、下記チャートです。

昨日は、ABの段階でした。
Cで反落し、Dで機能しなくなったように見えます。ポイントは、この部分です。ネックラインを挟んで上下動すると、「このネックラインは使えない」となります。しかし、EやFのように、再びパシっと止まっています。Dで一時的に何度かブレイクしても、それは機能しなくなったわけではありません。

プライスは、買いと売りのバランスですから、一時的にバランスが崩れた場合に、上下にブレイクします。しかし、売りと買いの勝敗がつかず、再び元のプライスに戻れば、EFのように同じプライスで再び拮抗します。Dで、ロング勢とショート勢の決着がつかなかったと考えればいいでしょう。そうすると、同じネックラインで反応するようになります。

これは、ヘッド&ショルダーズの「左ショルダー」と「右ショルダー」と考えるといいでしょう。ヘッドの部分は、乱高下します。そのヘッドがどんな形になるかは、相場次第です。上記のように、5分足レベルでちょっとしたブレのような形もあります。

また、下記(オージードル30分足)のように、ヘッドが急騰や急落する形もあります。

ABが反応していますから、節目となっている価格なのでしょう。そのあと1日かけて上下に振ってきますが、Cでパシっと止まっています。結果的にヘッド&ショルダーズになっていますね。ABで節目となっていてからCで止まったのでしょう。

水平ラインを使いこなすには、このような見方が必要です。
ただ高値を結ぶだけ、安値を結ぶのではなく、売りと買いのバランスが崩れる箇所も含めて引くことです。

また、斜めのラインでも、一時的にバランスが崩れてヘッドになる引き方ができます。
ユーロ円の1時間足を見てください。

高値を切り下げているときは、ラインは斜めになりますから、反応するのは「プライス」ではなく切り下げる「角度」です。Aでは、一時的に売買バランスが崩れてラインから離れますが、買いが続かなかったのか、再びラインに戻ってきました。これがヘッドになりました。

Bも同じです。安値側でピッタリ止まっていたチャネルからはみ出し、Bで売買が拮抗しています。このあとは、パシっと止まる場面がくるでしょうか。このように、準備しておくことが大切です。

リアルタイムでは、プライスを刻むのは常にチャートの右端です。パシっと止まる箇所は、何かしら過去のプライスやラインが参考になるはずです。昨日引いたラインが今日どうなったのか、毎日チャートを追いかけて見つけていくしかありません。チャートを形成する時間の流れは世界中同じですから、焦らずにじっくり観察するようにしています。

ローソク足を見る他、売りと買いのバランスを見ている感覚を持つといいかもしれません。バランスが崩れたら、勝った勢力の方に進んでいくということです。1日経過して勝敗がつかなければ、元のさやに納まるのと同じです。感情的になって買いが圧倒的に優勢になっても、いざ冷静になると皆が撤退してむしろ売りが強くなるというような感覚です(オージードル30分足のヘッド部分など)。人間が感情的になるから相場が乱高下するのであり、ボラティリティをもたらします。しかし、自分は感情的になってはいけませんね。冷静に観察しましょう。