クロス円は、ドルストレート2通貨ペアの合成です。
「ユーロ円=米ドル/円×ユーロ/米ドル」ということです。
「ポンド円=米ドル/円×ポンド/米ドル」「オージー円=米ドル/円×豪ドル/米ドル」も同じです。
トレードでは、ドルストレート主導で動いているのか、それともクロス円がけん引しているのか、よく観察しています。3つの通貨ペア、たとえば「ユーロ円、ドル円、ユーロドル」は、それぞれが別の2つの通貨ペアの値動きに影響します。
ドル円とユーロドルが下落するときは、ユーロ円は一番値幅が出ます。ドル円×ユーロドルだからです。直近のチャートを見てみましょう。
まず、ドル円の15分足です。
月曜と火曜日は、移動平均線がパーフェクトオーダーで下落していますね。
2日間の高値と安値の値幅は、「54pips」です。
次に、ユーロドルの15分足を見てみます。
ドル円と同じく、この2日間はパーフェクトオーダーです。
高値と安値の値幅は、「66pips」です。
ドル円もユーロドルも下落していますから、ユーロ円が一番下落しているはずです。
実際に、ユーロ円の15分足をチェックしてみます。
もちろん下げています。
2日間の高値と安値の値幅は、「106pips」です。クロス円であるユーロ円が、一番値幅出していますね。
3つの通貨ペアは、どれも下落しています。
チャート分析をして、3つともショート目線の場合、ドル円やユーロドルをショートするよりも、クロス円であるユーロ円をショートするのが一番効率がよくなります。ドル円やユーロドルが下目線だけど、利益を上げるためにユーロ円でポジションを取る方がいいということです。これは、ドル円単体を見ていても、分からないです。ドルストレートとクロス円を比較してチャート分析しているから分かることです。
ドルストレートとクロス円の3つが同じ方向というのは、いつもあることではありません。しかし、そうなったときは、チャンスになることがあります。今日は月末のロンドンフィックスですが、24時前に、数十分ほど3つが同じ方向に動くことが、たまにあります。毎月ではありませんが(最近は月末フィックスでも動かない方が断然多い)、ドルストレートとクロス円を同時に分析することが大切ということです。
昨日は、通貨ペアの先行性、遅効性を見ました。
今日はドルストレートとクロス円です。仕組みを理解し、利益に変えていきましょう。