ドル円が年初来高値を更新しましたが、高値付けた後、その日中に100pips下落しました。下げたのはニューヨークなので、ロングポジションを持たずに済みました。ニューヨークでさらに上げれば、ロングする予定でした。
さて、現在は円安ですが、円高局面では、「有事の円買い」というワードがでてきます。しかし、最近は、この有事の円買いがなくなってきています。日経でも記事があります。この記事の仕組みは理解しておいた方が良いです。なぜリスクオフで円買いが出るかの、という理屈です。
「リスクオフ=円買い=ドル円・クロス円の暴落」という構図が成り立たなくなっています。また、アベノミクスでは、株と為替は連動していましたが、もはや「連動性は無し」といっていいでしょう。むしろ、円の信用度が落ちて有事のドル買いが強まれば、かりに「ドル買いユーロ買い円売り」なんてことになれば、ドル円は上昇し、ユーロ円はさらに急騰します。株式が暴落したときにクロス円も連動して暴落してきましたが、10年先は、リスクオフのときは、クロス円が急騰する構図になっているかもしれません。
結局のところ、投機筋がどう仕掛けてくるかによります。為替市場の値動きの9割は投機筋が主導しているからです。
円高から現在の円安に話を戻すと、IMMのポジションが気になります。上述のように、相場は投機筋主導ですから、円に対してどのようなスタンスなのか、知っておくことは重要です。
ポジションを見ると、かつてないほど円売りポジションが溜まっていますね。
これは投機筋のポジションなので、円売りトレンドであることは確かです。逆に、売りポジションが溜まり過ぎると、それがいつ解消されるか警戒されます。売りポジションは、必ず決済しなければならないので、同じ量の買い注文がいずれ入るということです(ドル円だと売り圧力がかかります)。115.00円で反落したのも、このような警戒があるのかもしれません。
去年の3月のようなコロナショックは、急激にポジションが転換しましたが、これは例外でしょう。通常は、ABCのように、徐々に解消されていきます。ですから、今後、円売りポジションの量が減っていったら、ドル円は下降トレンドになるでしょう。
今の上昇トレンドに乗らないと、トレンドフォローで利益を上げることはできません。しかし、円売りポジションの解消に伴う下降トレンドにも注意が必要です。トレードは一筋縄ではいかないですね。今日どちらに進むのかは、結局わかりません。私の場合は、数時間で流れがイメージできるときだけポジションを持つようにします。また、乱高下したときはスキャルピングで数秒~数分で完結させる。これが土俵です。
時間軸の好みはトレーダーにより違います。ただ、戦略の軸がブレないように、どの時間軸を土俵にするのかは決めておくほうがいいです。IMMのポジションは、何か月も時間をかけて変化していきます。トレードは、「今」ですから、見ている距離感が違います。IMMも気にしつつ、今日できるトレードを心がけます。
時間の「軸」、活用するテクニカルの「軸」など、自分なりの軸が必要です。