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IMMポジションの偏り

IMMポジションは、投機筋のポジションが分かる建玉統計です。どの通貨が買われているのか(売られているのか)、参考になるもので、為替マーケットの縮図と言えます。以前に触れたのは、コロナショックの渦中である3/16が最後でした。

IMMでチェックすることは、「投機筋のポジションの偏り」です。3/16の配信で、ドル円は、それまで円売りだったものが、コロナショックの暴落と同時に円買いに転換しています。あれから4か月半で、円買いは継続しています。

最新のIMMポジションを見てください。

ロングからショートを引いた、赤い四角が差し引きロングです。3/10から円買いが継続していますね。円買い、つまり、ドル円だと下落になります。日足を見ると、IMMポジションの通り、緩やかにドル円は下落しています。

 

移動平均線を見れば分りやすいですね。4月から、レンジのように見えますが、徐々にパーフェクトオーダーになっています。ただ、これだけで下降トレンドとはならないので、IMMポジションを参考にして実際のトレードに活かすのは難しいでしょう。

しかし、先週は106.00円を下にブレイクして、下降トレンドが発生しました。この時は、IMMポジションを同じ方向へ出たトレンドなので、そこそこ下へ行くのではないかと思いました。配信していたように、ドル円はショート目線でした。

そこに、金曜日の急騰がありました。IMMポジションが庶民的ニュースに載るほど大きな材料となった事で、投機筋もいったん円買いを止めたのでしょうか。要因は分かりませんが、ポジションが「円買いに偏っていた」ことは確かでしょう。偏りが出ると、何かをきっかけに、是正する力が働きます。それまで円買いだったものが、急激に円売りになります(ドル売りからドル買いになったのかもしれません)。それが、ドル円の急騰でした。

このように、IMMポジションは、一度方向性が出ると、その方向へ長期間進むことが多いです。実際のチャートも、そうなることの方が多いです。しかし、ポジションが偏ると、どこかでそれまでの反動がでて急激に逆行することがあります。中長期のスイングトレードをやるトレーダーは、IMMポジションを参考にしている方は多いです。私は、1日単位の短期売買派なので、IMMはあまり気にしない方です。しかし、トレードの引き出しの一つとして、定期的にチェックするべきだと反省しています。