チャート分析 PR

一度では完成しないチャートパターン

ユーロ円がダブルトップになっています。
日足で見ると、161.20円あたりがネックラインとなり、金曜日にこのネックラインを下抜け。ダブルトップの形が綺麗です。ダブルトップは、ネックラインを下抜けると上昇トレンドが否定され、チャートパターンが完成。同時に、教科書的にはショートポジションの推奨ポイントです。

では、このネックラインを下抜けたときに、ショートするとどうなるでしょうか? 下位足を見ていきますが、一筋縄ではいきません。ダマシがあるからです。

まず15分足です。
11/30のロンドン時間に1回下抜けたのですが(約40pips)、すぐに切り返してニューヨークにかけて当日高値を取りにいきました。気を付けなければならないのは、こういったダマシです。

今回に限らず、テクニカル的に重要となる場面では、一度ではブレイクせずに何度かダマシがあり、それからブレイクすることが多々あります。ですから、11/30にネックラインを下抜けたとき、ここぞとばかりにショートしていると、100pips以上は反発したのでしっぺ返しをくらうことになります。

次に5分足を見てみます。
Aが1回目の下抜けです。その後の推移をみると、161.20円付近が何度も意識されていることがわかります。重要なネックラインだったのでしょう。次はブレイクするだろう、とネックライン付近でショートばかりしていると、何度も損切りになります。ブレイクを期待してエントリーすると、こういう値動きでことごとく負けそうですね。

最後に1分足です。

12/1の1分足ですが、Aがロンドンの安値で、Bがニューヨークです。Bで長い陰線が出ていてブレイクしました。

実際問題、いつブレイクか、そして本物のブレイクBでしっかりショートできるのか、という疑問が残ります。こればかりは、わかりません。期待エントリーで連敗しないことと、天井を取りに行かないようにすれば良いと思います。ショートするなら、Bを確認してからショートすれば良いということです。私の場合は、天底はまず取りにいきません。動く前にエントリーせず、動いた後に事実を確認し、値幅の一部を取れば御の字です。

トレンドのどの部分を取りにいくか、というのはトレードスタイルの違いなので、どこで取っても良いのでしょう。トレードしやすい場面で実践してください。どちらにしても、チャートパターンの完成は、ダマシがあるという点は頭に入れておきたいです。今回のチャートパターンは絶対に今からブレイクする、という「絶対」はダメなのでしょう。もしかしたら~位が良いと思います。