トレードにおいて、通貨ペアの選択は重要です。
いくつかの通貨ペアを手がける方は、通貨ペアの比較をし、一番期待値が高そうなものを選ぶ必要があります。値動きが似ているクロス円ならクロス円どうしで、ドルストレートなら他のドルストレートをチェックするようにしています。その時々で、どの通貨が買われているか、売られているのか通貨のパワーバランスです。
昨日は、クロス円が上昇したので、どんな点をチェックしていたのか説明します。トレードしたのはオージー円のデイトレードですが、他の通貨ペアと環境がどう違うのか見ていきます。
まず、オージー円の4時間足です。
Aで上にブレイクしました。
この時のに15分足が、下記です。
アジア時間に、すでにブレイクしかけています。
そして、前日を見てください。週末クローズでは、高値引けしています。その流れから、移動平均線がパーフェクトオーダーでスタートしています。ネックラインが目前ですから、ブレイクしたら上昇トレンドが出るイメージが出ます。この場合のネックラインの役割は、トレンドを止めるためではなく、「発生させる」ためのラインになりそうです。
注意点は、Aの中のように、一度でブレイクするのではなく、何度もネックラインを行ったり来たりして数時間かけてブレイクする点です。一度でキレイにブレイクしない事も多く、トレンドが確定するまでに「節目」で売買が交錯します。次の市場(今回はロンドン)で、方向性が決まるまで気長に待ちます。
次に、ユーロ円を見てみます。
まず4時間足です。Aで上にブレイクしていますね。
15分足にしてみましょう。
Aがブレイクポイントで、ロンドン時間です。
オージー円と違って、アジア時間からじりじりあげてきてパーフェクトオーダーを何とか崩さずにきた印象です。ポイントは、前日の丸印でしょうか。ここで反落し、深押ししてからAに向けて上げてきている点です。助走をつけてAまできています。ただ、Aで反落する可能性もあり、個人的にはAでブレイクするまでロングは厳しいかな、という分析でした。オージー円よりも、ロング目線になるのが遅かったです。
ただ、オージー円のポジションがなければ、ユーロ円のAでブレイクしてからロングしていたかもしれません。また、ブレイクも変なもみ合いがなくキレイですね。
続いて、ポンド円です。
まず4時間足を見てください。
Aで、まだブレイクしていません。
15分足にしてみます。
昨日のアジアからロンドン時間にかけて、ネックラインまでかなり距離がありました。
ポンド円だけは、ネックラインをブレイクしていません。もしロングするにしても、ネックラインを目指してロングすることになるので、トレード内容が大きく異なります。オージー円・ユーロ円は、ネックラインをブレイクした「後」のトレードです。ポンド円はブレイク「前」です。この違いは大きいです。ネックラインより上か下か、です。
このように、トレードする時間帯とタイミングによって、エントリーできそうな通貨ペアは異なります。また、チャートが似ていても、内容が大きく異なる場合も多いです。どの通貨ペアをトレードするにしても、しっかりとシナリオをたててトレードすれば問題ないでしょう。エントリーする根拠を見つけるようにすれば、徐々に負けないようになっていきます。