チャート分析 PR

移動平均線のブレイク

トレンド発生の見極めは、トレンド中盤~後期にかけて分かりやすくなります。当然ながら、トレンドが発生してしばらくすると、トレンドラインも引けますし移動平均線もパーフェクトオーダーになっていますからね。

逆に、これからトレンドが発生するかどうか、というトレンド序盤は判断が難しいです。ポンドドルの4時間足を見てください。

1.2480がネックラインですが、何度も反落しています。この後、上にブレイクして「上昇トレンドになるのか」、反落して「下降トレンドになるのか」全く分かりません。移動平均線も向きがバラバラです。

4時間足を前提に、15分足を見てみましょう。

15分足だと、パーフェクトオーダーですしチャネルラインもきれいに引けます。上昇トレンドですね。ただ、4時間足だともみ合い中なので、大きな流れは分かりません。かりに、4時間足が上昇トレンドであれば、15分足でネックラインを上ブレイクしたら、ロングしたくなります。逆に、4時間足が下降トレンドの最中なら、1.2480のネックラインが戻り売りのチャンスと考えることができます。

ただ、現在の4時間足は、方向感がありません。このような上位足と下位足で方向性が一致しないとき、下位足(今回は15分足)でネックラインをブレイクしても、トレンドが出るか分かりません。そんなときは、ローソク足だけでなく、「移動平均線もネックラインをブレイクするまで待つ」、といいかもしれません。

ドル円の15分足を見てください。

108.50円が強いネックラインである前提です。

Aでローソク足だけが、下ブレイクしていますね。25EMAは、ローソク足に追いついていません。案の定、ローソク足は戻っています。そして、25EMAがローソク足に追いつき、ネックラインを下抜けています。これで、下へ走りやすくなりました。次に、75EMAがネックラインを下抜けています。さらに下へいきやすくなりました。

上位足が下降トレンドなら、私ならどこかで必ずショートする環境です。ただ、今回は上位足が下降トレンドではありません。4時間足を見てください。

ローソク足の右端は、方向感が全くありませんね。もみ合いのど真ん中です。つまり、15分足と4時間足の流れが一致していません。そのため、15分足で移動平均線も108.50円を下抜けしたからといって、すぐに下降トレンドになるわけではありません。今回は、見方として、ローソク足だけでなく移動平均線もブレイクしたらトレンドが出やすくなる、と認識ください。

ローソク足がブレイクしたとき、トレンドラインが出るか迷ったときは、「移動平均線も観察してみる」ようにしてください。あとは、上位足と下位足をセットで見るだけで、相場の流れは分かると思います。