チャート分析 PR

3つの時間帯の流れを見る

新たなファンダメンタルの材料が出た時、自分がどう解釈するかはあまり重要ではありません。トレードで利益を上げるためには、「マーケットがどう解釈するか」、テクニカル的には「チャートがどう反応するのか」です。ある材料に対して、自分は上がると思っても、他の大多数の投資家が下がると思えばチャートは下がります。

ある材料が出た後、相場の流れが出たとします(テクニカルの場合は節目をブレイクした時など)。ただ、それはダマシで、一時的に上下動しまたレンジに戻るかもしれません。そこで、流れが本物かどうかを見極めるうえで、私が目安にしていることがあります。「3市場とも同じ反応かどうか」です。

3市場は、24時間のうちの大きな3つの時間帯です。

①アジア
②ヨーロッパ
③ニューヨーク

かりに、この3市場とも上昇し、回りまわって24時間経過してまだ上昇していると、それは強い流れではないか、という事です。逆に、アジアとヨーロッパは上昇したのに、ニューヨークで下げて行って来いだと、その材料であまり重要では無かったということです。

現在のドル円を見てみましょう。

先週の金曜日は日銀でした。
アジアで上、ロンドンで下、ニューヨークは上ですから3市場とも同じ方向ではありません。ロンドンで下落していても、ニューヨークで上昇するなど、次の市場では反対の値動きです。したがって、日銀でトレンドが発生するほどの勢いはありませんでした。Y波動ですから、日銀前のもともとのじり高に戻った感じでしょうか。

このように、何か材料や経済指標など、大きなファンダメンタルの材料やテクニカル的なトレンドが出たときは、3市場の流れを見て「24時間経過してから判断する」という見方をします。いつもトレンドを期待すると、反転して損切りばかりになるからです。本当に大きなトレンドが発生するためには、時間が必要です。

ポンドドルを見てみます。
金曜日の15分足です。

3市場とも下げています。
値幅が出るときは、こういう日になるのでしょう。デイトレードの場合は、エントリーしたら同じ市場で利食いするのか、それとも次の市場までホールドするのかの判断を、3つの時間帯で行なう方法もあるということです。ロンドンでエントリーして利が乗れば、ニューヨークでさらに値幅が出るのを待つこともできますし、反転する前にロンドンの後半で利食いすることも可能です。時間帯を考慮してトレードもできるということです。

こういった判断は、感覚的なものや相場観になるのでしょう。相場観を養うには、毎日必ずチャートを見ることが必要です。1週間のうち、水曜日は全く見てない、となると翌日の木曜と金曜のチャート分析が浅くなってしまいます。こうなると、一貫性のないトレードになってしまうので、頭の中で「1週間チャートを途切れさせない」ようにしておきたいです。