デイトレードは、ポジションの保有時間が数時間です。
その日のトレンドに乗るようなイメージです。昨日の記事のように、1日に何十回ものトレードになることは、まずないです。
1回のトレードで利幅を稼ぐこと。これがデイトレードの醍醐味です。スキャルピングよりホールド時間が全然長いため、大きな流れを捉える視点が必要であり、それは1分足だけ見ていてもわかりません。もちろん1分足などの下位足も重要です。1分足などの下位足は、エントリーの方向性が決まったうえで、タイミングを測るために使っています。エントリーの方向性、つまり「戦略」がないと、1分足の上下動は惑わされるだけです。
昨日のポンド円1分足を見てください。
ネックラインが2本あります。
Aにきたとき、目線が上だとショートするのは難しいでしょう。上目線のままBにくれば、ダブルボトムですからロングできるかもしれません。逆に、下目線だとAでショートできます。しかし、Bでロングするのは難しいでしょう(昨日の私がそうでした)。ダブルボトムからネックラインを上抜けましたが、本当に上がるのか?と勘ぐってしまいました。
ネックラインを引き、チャートパターンもある程度できました。しかし、前提となる目線によって、ロングかショートかそれとも様子見になるか、トレード内容が大きく異なります。見ているチャートは同じでも、解釈はいくらでもできてしまいます。
1分足だけでは判断ができませんから、少し長めの5分足を見てみましょう。
ABは、1分足と同じポイントです。
1分足よりも長いチャートが見られるので、流れがつかみやすくなりました。Aで下目線なら、1分足だけを見ていた時よりも、判断しやすいのではないでしょうか。スキャルピングをやっていると、1分足だけを見がちです。しかし、ポジションホールド時間が長くなるほど、上位足の方が重要です。1分足はエントリータイミングを測るだけに使います。
私はスキャルピングとデイトレードを併用しているので、ついつい1分足だけでデイトレードの判断をしてしまうことがあります。しかし、1分足だけで大局の流れを見ようとすると、絶対に答えは見つかりません。逆に、上位足だけでスキャルピングをしてしまうこともあります。上記のように、上位足の目線によって下位足の判断が異なってきます。同じチャートなのに解釈が異なりますから、トレードは主観の塊と言えるでしょう。
為替相場において、値動きの事実は一つですが、解釈は無限大です。全体をみながら、エントリーするときは細かい部分まで切り込んでいく。トレード手法に合わせ、メリハリのある分析およびトレードを心がけましょう。だらだらと売買することも、なんとなくポジションを持つことも危険です。